タンパ(フロリダ州) — スペンサー・ジョーンズの目には輝きがあった。オフシーズンに取り入れたメカニカルな調整について語る彼の表情には、自信がにじみ出ていた。その調整は、空振りを減らし、相手投手にとってより厄介な打者になることを目的としたものだった。
そして、彼はすでにその効果を実感しているようだ。
「自分が危険な存在になったと感じるよ」と、MLBパイプラインによるヤンキースの2024年No.2プロスペクトにランク付けされたジョーンズは語った。
その変化は、土曜日のグレープフルーツリーグの試合で証明された。ジョーンズはブルージェイズのエリック・パルジーニョから逆方向への2ラン本塁打を放ち、TDボールパーク(ダニーデン、フロリダ州)の左翼スタンドにスプリッターを叩き込んだ。この一撃の打球速度は104.5マイル(約168.1キロ)を記録したとStatcastが測定している。
「あんな打球を打てる選手は、そう多くない」と、ヤンキースのアーロン・ブーン監督は語った。
ジョーンズは、昨シーズンのダブルAサマセットでの苦戦を乗り越えようとしており、そのブーン監督の言葉が、23歳の彼がオフシーズンに持ち帰った最大の課題だった――より頻繁にコンタクトを取ること。
2022年のMLBドラフト1巡目指名のジョーンズは、しばしばそのパワーと才能の片鱗を見せつけ、左打ちのアーロン・ジャッジと比較されることもあった。しかし、昨シーズンは544打席で200三振を喫し、ヤンキースのマイナーリーグ選手として歴代最多の三振記録を作ってしまった。
「僕が一番学んだのは、ボールを捉えたときには良いことが起こるということ。そして、ボールを空中に飛ばせば、さらに良いことが起こるってことさ」と、ジョーンズは語る。
ダブルAでの124試合で、ジョーンズは打率.259/出塁率.336/長打率.452の成績を残し、30二塁打、6三塁打、17本塁打、78打点を記録。また、34盗塁試行で25盗塁成功と俊足もアピールしている。
「僕にとって一番大事なのは、スイングを決断したときに、体のすべてが一体となって動くことなんだ」とジョーンズは語る。「昨年は、その部分に問題があった。無駄な動きが多く、バレルに十分なパワーや力が伝わらないことがあったんだ。」
ジョーンズは、オフシーズンをテネシー州ナッシュビルで過ごし、スイングの修正に取り組んだという。そして、2度目のメジャーリーグのスプリングトレーニングに参加した後も、その調整を続けている。
「ヤンキースのコーチ陣は僕の取り組みにとても協力的で、本当に助けになってくれている」と、ジョーンズは感謝の言葉を述べた。
「まだ完全に馴染んで自然な動きになるまでには時間がかかると思うけど、今はとにかく取り組みを続けていくよ」とジョーンズは語る。「常にたくさんの質問をしながら、少しずつ前進していくつもりだ。」
ボーン監督は、ジョーンズの持つポテンシャルは「計り知れない」と評価している。その理由として、彼のパワー、守備力、そしてスピードを挙げ、「あとはこのサイズ(身長198cm、体重107kg)をうまく活かしつつ、スイングを安定させることが鍵になる」と語った。
ジョーンズは今シーズンも引き続きダブルAでスタートする可能性が高いが、メジャーキャンプにいる間は「スポンジのように情報を吸収することを意識している」と語る。彼はジャッジの取り組みを熱心に観察しつつ、今春からチームに加わった左打者のコディ・ベリンジャーにも注目している。
「彼の外野守備や打席でのアプローチには、自分にも応用できる要素がたくさんある」とジョーンズは話す。「彼はMVPを獲得した選手だし、そこから何か学ばないなんてありえないよ。」
ブライアン・ホッフ:MLB.comヤンキース担当
引用元:mlb.com