タイガース・ジョーブ ブルージェイズ・ゲレーロJr.を三球三振に仕留める

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タイガースのジョーブ、剛速球でゲレーロJr.を封じる

フロリダ州ダニーデン — ジャクソン・ジョーブは、このスプリングトレーニングに向けてカーブボールやシンカーを新たに習得し、タイガースのローテーション入りを目指している。しかし、時にはシンプルに速球で勝負することも必要だ。

その相手が、メジャー屈指の速球打者であるウラジミール・ゲレーロJr.であったとしても。


ジョーブは、「もう細かく狙うのはやめた」と語る。

「これが俺のボールだ。打てるなら打ってみろ。でも、たぶん打てないだろうね。」

ゲレーロJr.の最初の打席で、99マイルのツーシームに苦戦する様子を見たジョーブは、あえて速球勝負を選択。

  • 高め97マイルの速球 → ファウル
  • さらに98マイルの高め速球 → 振り遅れ

通常であれば、ここでカーブボールを使い、タイミングを崩す場面かもしれない。しかし、ジョーブは「もう一発速球で仕留める」ことを決断。

「2球の速球で遅れたのが分かった。だから、もう1球速球を投げて仕留めたんだ。」

ジョーブが投じた外角高めの97マイルの速球は、ゲレーロJr.に”挑戦状”を叩きつけるようなボールだった。しかし、ゲレーロJr.は完全に振り遅れ、空振り三振。

タイガース期待の若手右腕が、強打者相手にその実力を証明した瞬間だった。

ジョーブ、ゲレーロJr.との対決で強気のピッチング「このレベルにいる実感が湧いた」

ジャクソン・ジョーブが記録したこの日の唯一の三振は、ウラジミール・ゲレーロJr.から奪ったものだった。その後、連続四球を与えて降板したが、試合を通して彼の持つピッチングセンスと度胸を見せつけた。

タイガースのトッププロスペクトであり、MLB全体でもNo.5の評価を受けるジョーブは、この日50球を投げて3回2/3を無失点。奪った空振りはわずか4つだったが、そのうち3つがゲレーロJr.からのものだった。

試合後、タイガースのA.J.ヒンチ監督はジョーブの投球についてこう語った。

「私たちは常に有利なカウントで投げることを重視している。それがファーストストライクを求める理由だ。」

「”ただ速球で勝負してみよう” というだけではなく、相手がどんな打者であれ、しっかりとした戦略を持ってゾーンを攻めることが重要だ。」

この試合でジョーブが対戦したのは、ゲレーロJr.、ボー・ビシェット、アンソニー・サンタンデール、ジョージ・スプリンガー、アレハンドロ・カークといった強打者たち。だが、ジョーブは物怖じするどころか、むしろ楽しんでいた。

被安打はわずか1本。それも内野ゴロを処理しようとした二塁手アンディ・イバニェスが滑って転倒し、送球が間に合わなかっただけのものだった。

「こんな強力なラインナップを相手に、”ヒット” と呼べるかどうか分からない1本だけで抑えられたことには満足しているよ。」

「本当にいい感触だった。」

この日、ジョーブの投球の半数以上がフォーシームまたはツーシームの速球だったが、打者にしっかり捉えられた打球は一つもなかった。試合後、彼は自信に満ちた表情でこう語った。

「スプリングトレーニング3試合目の時点で、まだシーズンのコンディションには程遠い。それでも、リーグ屈指の打線を相手に弱い打球を打たせて、無失点に抑えられたのは大きな自信になる。」

「このリーグで戦っていけると実感できたよ。」

ジョーブは、この試合で自分がメジャーレベルの投手であることを証明した。今後、タイガースのローテーション入りに向け、さらにアピールを続けることになるだろう。


ジョーブ、サイ・ヤング賞投手シャーザーとの”競演”に興奮

ジャクソン・ジョーブがTDボールパークで披露した堂々の投球は、同日に登板したマックス・シャーザーを彷彿とさせるものだった。ジョーブは幼少期、ジャイアンツのティム・リンスカムのファンだったと明かしているが、シャーザーの投球も熱心に見ていたという。

実際、ジョーブと彼の父であるプロゴルファーのブラント・ジョーブは、2012年ワールドシリーズ第4戦を観戦するためにコメリカ・パークを訪れていた。この試合で、シャーザーはジャイアンツのエース、マット・ケインと対戦。

そんな縁のあるシャーザーと同じマウンドに立つチャンスを、ジョーブは数日前から心待ちにしていた。

試合後、ジョーブはシャーザーとの”競演”についてこう語った。

「本当にクールな経験だったよ。彼はずっと憧れて見ていた選手の一人だからね。彼と同じ試合で投げられたのはすごく特別なことだった。」

しかし、試合中は対戦相手がシャーザーであることを意識しすぎないようにしたという。

「でも、マウンドに上がれば、そんなことを考えている暇はない。とにかく仕事をこなすことだけを考えていたよ。」

ジョーブはシャーザーの試合中の姿勢についても印象を語った。

「彼がどんな人物かは正直よく知らないけど、試合になるとスイッチを入れて、完全に別人のようになるタイプだと思う。見ていても、それが伝わってくるよね。」

ジョーブにとって、憧れの投手と同じ舞台で投げる経験は、「自分がこのリーグで生きていける」という確信を強めるものとなった。今後、タイガースのローテーション入りを狙う若手右腕にとって、この試合は重要なマイルストーンになったと言えるだろう。


シャーザー、ジョーブの才能を称賛:「健康で長く活躍してほしい」

ジャクソン・ジョーブは、自身のピッチングスタイルを確立しつつある。そして、マックス・シャーザーに強烈な印象を残した。試合後、シャーザーは記者団に対し、ジョーブの速球とポテンシャルを称賛。

「98、99マイルを投げていたね。明らかにいくつかの球種をしっかり投げられる投手だ。」

「彼の今後のキャリアに幸運を祈るよ。」

シャーザーは、若手投手の最大の課題が”健康を維持すること” だと強調した。

「今のMLBには、多くの若い才能ある投手が出てきている。ただ、残念なことに、みんなケガをしてしまうんだ。」

「これからの時代を担う若手たちには、良い投球をするだけでなく、健康を維持することが求められる。だから、ジョーブにはぜひ健康を保って、素晴らしいキャリアを築いてほしいね。」

この日の投球は、ジョーブがメジャーリーグの舞台にふさわしい投手であることを示す大きな一歩となった。シャーザーのような”伝説的な投手”からの賛辞を受けたことで、ジョーブはさらなる自信を得たはずだ。

MLBの未来を担う若きエース候補。ジョーブの成長が、今後ますます楽しみになってきた。

ジェイソン・ベック:MLB.comタイガース担当
引用元:mlb.com

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