東京シリーズで組まれたエキサイティングな投手対決

MLB 大谷翔平 山本由伸 ドジャース

東京 — 現在メジャーリーグで活躍する日本人スター選手は数多く存在し、ドジャースとカブスがその最前線を担っている。その象徴ともいえるのが、来週の2025年シーズン開幕戦「東京シリーズ」で、東京ドームのマウンドに立つ先発投手陣だ。

この2連戦のうち3試合の先発が、日本からメジャーに渡った投手たちとなる。開幕戦(火曜日)では、ドジャースの山本由伸がカブスの今永昇太と対戦し、第2戦(水曜日)では、ドジャースの新星・佐々木朗希がカブスの左腕ジャスティン・スティールと投げ合う。


このシリーズにより、東京ドームでレギュラーシーズンのメジャー公式戦に登板した日本出身投手の数は一気に倍増する。これまでに登板したのは、松坂大輔(2008年)、岡島秀樹(2008年)、菊池雄星(2019年)の3名のみだった。


カブスのクレイグ・カウンセル監督は次のように語った。
「日本の野球ファン、そして世界中の野球ファンにとって、このシリーズは非常に重要です。なぜなら、野球が世界的なスポーツであることを示す舞台だからです。カブスがこの一戦に参加できることは、私たちにとって特別なことですし、野球が世界規模の舞台に立ち、素晴らしいホスト国のもとで開催されることを、私たちは非常に誇りに思っています。」

また、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督も次のようにコメントした。
「一見すれば、これはたった2試合の野球の試合かもしれません。しかし、グローバルな視点で見れば……私たち全員にとって、大きなチャンスなのです。」


第1戦の対戦カード

ドジャース: 右腕 山本由伸(Yoshinobu Yamamoto)

  • 過去の開幕戦先発: なし
  • 2024シーズン成績: 7勝2敗、防御率3.00(90イニング)

山本は日本でオリックス・バファローズのエースとして活躍し、沢村栄治賞(NPB版のサイ・ヤング賞)を3年連続で受賞した実績を持つ。2024年シーズン前にドジャースと12年3億2500万ドル(投手史上最高額の契約)を結び、MLBに挑戦。今回の試合は、山本にとってメジャー初の開幕投手登板となる。

メジャー1年目のシーズンを順調に乗り切った山本には、今季さらなる飛躍が期待されている。ドジャースは昨シーズン、ワールドシリーズ制覇に向けて戦う中で、健康な先発投手が限られる状況に直面したが、山本はその中で重要な役割を果たした。

26歳の右腕は、すでにメジャーの舞台を経験し、その圧倒的な投球術を発揮している。1年の経験を積んだことで、さらに安定感が増し、今季はエース級の活躍が期待される。開幕戦での登板は、その飛躍を占う重要な一戦となるだろう。

カブス: 左腕 今永昇太(Shota Imanaga)

これまでの開幕戦先発: なし
2024年シーズン成績: 15勝3敗、防御率2.91、173 1/3投球回

シカゴ・カブスの今永昇太が、東京ドームのマウンドに立つ。昨シーズン、メジャー1年目ながら圧倒的なパフォーマンスを見せ、シカゴのファンやチームメイトの心を掴んだ。彼の武器は、精度の高い速球、スプリッター、スライダーを軸とした投球だが、必要に応じてより幅広い球種を織り交ぜることもできる。

開幕戦という特別な舞台で、今永がどのような投球を見せるのか。日本のファンの前で最高のパフォーマンスを披露する準備は整っている。


東京ドームには、横浜DeNAベイスターズ時代の今永を知るファン、そして2023年WBC決勝戦で日本代表の先発を務めた今永を覚えているファンが詰めかけるだろう。

メジャー1年目のシーズンで、ナショナルリーグのオールスターに選出され、さらに新人王投票で4位、サイ・ヤング賞投票で5位に入る活躍を見せた今永。そんな彼が、日本のファンの前で再びその実力を示す舞台が整った。

母国の大歓声を背に、今永がどんな投球を見せるのか――カブスファンだけでなく、日本の野球ファンにとっても特別な試合になることは間違いない。


第2戦の対戦カード

ドジャース: 右腕 佐々木朗希(Roki Sasaki)

佐々木朗希にとって、この試合はメジャーリーグでの公式戦デビュー戦となる。日本のファンにとっては、昨シーズンまで千葉ロッテマリーンズのエースとして活躍した佐々木 を再び間近で見ることができる特別な機会だ。

  • 10勝5敗、防御率2.35、111イニング

このオフシーズン、佐々木はMLB球団の間で最も注目を集めた投手の一人だった。NPBでの4年間の活躍を経て、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を決断。各球団による熾烈な争奪戦の末、ドジャースとの契約を選んだ。

佐々木の最大の強みは、160km/h超の速球と鋭く落ちるフォークボールのコンビネーションだ。NPB時代には完全試合を達成し、そのポテンシャルの高さは折り紙付き。ドジャースのローテーションに加わり、今後どんな活躍を見せるのか大いに期待されている。

そして、運命的にも彼のメジャーデビュー戦が日本のファンの前で行われることになった。これ以上ない舞台で、佐々木がどのような投球を見せるのか、多くのファンが注目している。


佐々木朗希は今春のドジャースのキャンプで最も注目を集めた選手の一人だった。これまで日本球界で驚異的な才能を発揮してきた彼が、ついにメジャーリーグの打者相手にどれほど通用するのか、全世界の野球ファンがその一挙手一投足を見守っていた。

特に話題になったのが、佐々木の 決め球であるスプリッター だ。この球はNPB時代に数々のバッターを手玉に取った球種であり、メジャーの打者を相手にしても 「予想以上に素晴らしい」と評されるほどの破壊力 を発揮している。

水曜日に予定されている 佐々木のメジャーデビュー戦は、近年でも屈指の注目度を誇るデビュー戦になりそうだ。彼の160km/h超の速球と、”魔球”スプリッターがメジャーリーグの打者相手にどのように通用するのか、野球界全体が期待と興奮に包まれている。

そして、この歴史的な瞬間が東京ドームという日本の地で迎えられることは、ファンにとっても特別な意味を持つ。

カブス: 左腕 ジャスティン・スティール(Justin Steele)

カブスの ジャスティン・スティール は、2024年シーズンの開幕投手を務めた実績を持つが、今年の東京シリーズでは元DeNAの今永昇太にその座を譲る形となった。しかし、スティールはそれを全く気にする様子はなく、むしろ日本での試合に臨むことを楽しみにしているようだ。

スティールは2014年ドラフト5巡目でカブスに指名され、育成型のエースとしてじっくり成長してきた。特に2023年にはMLBのトップ左腕の一人として台頭し、NLサイ・ヤング賞投票では5位にランクインした実績を持つ。

昨季は 防御率3.07、奪三振率9.1(9イニングあたり) と、エース級の成績を残したスティール。持ち味は制球力と低めへの投げ分けであり、スライダーとカットボールを駆使して打者を打ち取るスタイルだ。佐々木朗希との投げ合いが 東京シリーズ第2戦の大きな見どころ となることは間違いない。

スティールにとっては、日本の大観衆の前で自身の実力を見せつける 絶好の機会 となる。

カブスの ジャスティン・スティール は 2023年に大ブレイク し、 ナ・リーグのサイ・ヤング賞投票で5位 にランクインする活躍を見せた。この年、 30試合に先発し16勝(リーグ4位)、防御率3.06、奪三振率8.8 という好成績を記録。オールスターにも初選出され、 カブスのエース級投手へと成長 した。

昨シーズンは怪我で一時戦線離脱したものの、134 2/3回を投げて防御率3.07と前年とほぼ同等の成績をマーク。持ち味である速球とスライダーを軸にしたピッチングで安定したパフォーマンスを維持した。

東京ドームでの登板は日本球界のスター佐々木朗希との直接対決となる。MLB経験豊富なスティールが佐々木のメジャーデビュー戦の相手を務めることになるのは、シリーズの大きな注目ポイントだ。 2023年の実績と昨季の安定感を武器に、カブスの勝利を引き寄せることができるか。

引用元:mlb.com

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