スキーンズの元同僚クーパーがオリオールズの継投ノーノーを締めくくる

MLB オリオールズ パイレーツ

フロリダ州ブレイデントン発 — 土曜午後、LECOMパークでの試合は9回裏を迎え、オリオールズの投手6人が8回まで無安打投球を続けていました。しかも、その6人はチームの遠征メンバーに含まれる唯一のメジャー投手陣でした。

そこで、監督のブランドン・ハイドは、春季キャンプの歴史的瞬間を懸けた9回のマウンドに、マイナーリーグキャンプからの補充選手を送る判断を投手コーチのドリュー・フレンチに任せました。選ばれたのは、2023年MLBドラフト13巡目指名で、シングルAデラマーバ以上での登板経験がない左腕ライリー・クーパーでした。


「LSU出身の彼を選んだよ」とハイド監督は話しました。

完璧な選択でした。というのも、クーパーはLSU時代のチームメートに対し、ちょっとした自慢話をするチャンスを得たのです。

クーパーは9回を三者凡退で締め、オリオールズ球団史上初(1954年以降)のスプリングトレーニングでのノーヒットノーランを完成させ、パイレーツに4-0で勝利しました。同日、パイレーツの右腕ポール・スキーンズも春の最後の登板を行い、3回1/3を無失点で締めていました。

2023年、クーパーとスキーンズはLSUでチームメートとして活躍し、大学野球の最高峰であるカレッジ・ワールドシリーズ(CWS)優勝に貢献しました。

土曜の試合が終了する遥か前に登板を終えていたスキーンズには、クーパーからノーヒットノーランの話が届くに違いありません。

「絶対に送りますよ」とクーパーは笑顔で語りました。「試合後に間違いなくメッセージを送ります。」

今回の試合は、6月末にネブラスカ州オマハで行われたCWSのような大舞台ではありませんでしたが、クーパーは左翼側ブルペンから9回のマウンドへ向かう際、少し緊張を感じていたといいます。最初、23歳のクーパーは自分がノーヒットノーランの継続中に登板することに気付いていませんでした。

すると、観客のひとりがスタンドから叫びました。「ノーヒットノーランを続けろ!」

「その時、『よし、やってやろう』って思いました」とクーパー。「ピッチングはピッチング。だから、マウンドに上がって、自分の投球をしただけです。」

クーパーが対戦したのは、アーロン・マキースン、ジェイス・ボーウェン、そしてマット・ゴースキーの3人。いきなりヒヤリとする場面が訪れました。

マキースンが打ったゴロはクーパーの右足に当たりながらセンター方向へ転がりました。しかし、二塁手のリバン・ソトが完璧に反応し、素早く拾い上げて一塁へ送球。これがアウトとなり、まずは1つ目のアウトを取りました。

続くボーウェンとの対戦は、7球に及ぶ粘り強い勝負に。クーパーは2-2からのチェンジアップをファウルチップさせ、捕手マーベリック・ハンドリーのミットに収めて2アウト目を奪いました。

そして最後の打者は、今春のオリオールズ投手陣を苦しめたゴースキー。27歳の外野手は、2月22日と26日の試合でボルティモア相手に3本塁打を放っていました。

しかしクーパーは5球目で勝負を決め、2-2からのシンカーをファウルチップさせて、これもハンドリーが捕球。試合を締めくくり、ノーヒットノーランを完成させました。特別なセレブレーションはありませんでしたが、価値ある学びの機会となりました。

「みんなが何が起きているかを理解していた」とブランドン・ハイド監督。「試合以上の意味を持つ場面に立ち会えることは、選手全員にとって素晴らしい経験になったと思うよ。」


ハイド監督自身も、ブライアン・ベイカーが7回を三者凡退で抑えるまでノーヒットノーランが続いていることに気付いていませんでした。今季でボルティモア指揮7年目となり、2010年からメジャーリーグでコーチ経験を積んできたハイド監督ですが、スプリングトレーニングでノーヒットノーランに関わった記憶はないといいます。

ちなみに、今回のノーヒットノーランの直近の前例は、2023年3月3日にアリゾナ州ピオリアで行われた試合で、カブスがパドレス相手に複数投手によって達成したものでした。

「今日のピッチングは本当に素晴らしかった」とハイド監督は語りました。


ザック・エフリンはオリオールズの先発として登板し、3回を投げてブルージェイズとの開幕戦(木曜日・トロント)に向けた最終調整を行いました。その後、オリオールズはグレゴリー・ソト、イエニエル・カノ、シオネル・ペレス、ブライアン・ベイカー、ロアンシー・コントレラスがそれぞれ1回ずつ登板しました。

エフリンはこの春最後の登板で、45球(28ストライク)を投げ、4奪三振・1四球と好投を見せました。

「自分としては納得の内容だったよ」とエフリン。「とにかく健康面をしっかり確認して、球数もある程度投げられたしね。健康な状態で入り、健康な状態で終える。そしてシーズンに向けて準備を整える。それが一番大事だから」


オリオールズは日曜日、グレープフルーツリーグ最終戦として、ノースポートでブレーブスと対戦します。月曜日にはワシントンでナショナルズとのエキシビションゲームを行い、その後トロントへ移動します。

ポストシーズン3年連続出場を狙うボルチモアには、非常に高い期待がかかっています。

「僕たち全員の目標はワールドシリーズ制覇だ」とエフリンは語りました。「毎試合に勝つという共通のエネルギーと考え方がある。相手をねじ伏せる、それがこのチームのメンタリティなんだ。」

もしかすると、その道中で今回のように――より意味のある――ノーヒッターが実現するかもしれません。

ジェイク・リル:MLB.comオリオールズ担当
引用元:mlb.com

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