メキシコ・モンテレイ発 ― 日曜日、クリスチャン・キャンベルがレッドソックスのチャーター機に搭乗し、初めてアメリカを出国する直前、監督のアレックス・コーラが彼にちょっとしたクイズを出しました。
「ジョージア工科大学出身のMLB選手、誰か思い出せるか？」
歴史のテストは満点とはいかなかったものの、コーラは彼に嬉しい知らせを伝えました。
今週木曜日、テキサスでの開幕戦で、キャンベルはレッドソックスのレジェンドであるノマー・ガルシアパーラやジェイソン・バリテック、そしてマーク・テシェイラ、ケビン・ブラウン、ジェイ・ペイトン、チャーリー・ブラックモンらと肩を並べる、ジョージア工科大学出身のメジャーリーガーとしてデビューを果たすことになります。
これは、22歳のクリスチャン・キャンベルに「メジャー昇格」を伝えるための、アレックス・コーラ監督なりのユニークな演出でした。役割については詳しく明かさなかったものの、キャンベルはレッドソックスの開幕戦で正二塁手として起用される見込みです。
「彼にはチームに貢献できる力があると信じている」と、コーラ監督は月曜日に行われたモンテレイ・スルタネスとのエキシビションゲーム前に語りました。「伝え方はいろいろあるけど、今回はこの方法が良いと思った。彼には、ジョージア工科大の野球史についてもっと学んでほしいけどね。でも、よく頑張ってきたよ。」
メジャー昇格を告げられた翌日も、MLBパイプライン全体7位（レッドソックス内では2位）のプロスペクトであるキャンベルは、まだ興奮が冷めやらぬ様子でした。
「本当に夢が叶いました」とキャンベル。「すごくワクワクしました。すぐに母と父、兄弟に電話して伝えました。みんな電話口で叫んでいて、とても喜んでくれました。ずっとこの瞬間のために努力してきたので、本当に特別な瞬間でした。」
キャンベルは、ローマン・アンソニー（球団内1位）やマルセロ・メイヤー（同3位）と並ぶ「レッドソックス期待のビッグ3」の一人ですが、メジャー初出場を果たすのは、2023年ドラフト組である彼が一番乗り。アンソニーより1年遅く、メイヤーより2年遅れて指名されたにもかかわらず、その成長ぶりは際立っています。
MLBパイプラインによれば、2024年スプリングトレーニング開幕時点でレッドソックスのプロスペクトランキング30位だったことを考えると、クリスチャン・キャンベルの今回の昇格はまさに大躍進といえます。
「彼のことが本当に嬉しいよ」と語ったのはチームメイトのマルセロ・メイヤー。「昨年の活躍ぶりや、彼が持っている実力を僕たちは知ってる。確かに、この春は（打撃面で）思うような結果は出なかったかもしれないけど、このクラブハウスの誰もが彼の実力を理解している。だから、彼がメジャーでプレーする姿を見るのがすごく楽しみなんだ。」
キャンベルはグレープフルーツリーグで58打席に立ち、OPSはわずか.576。二塁打2本、本塁打1本、打点2という数字にとどまりました。しかし、キャンプ終盤の10日ほどで打席での内容が徐々に良くなり、メジャーで二塁手としてプレーするために必要な細かい部分への理解も深まっていったのです。
キャンベルの守備練習において、レッドソックスのアレックス・コーラ監督（元メジャー二塁手）が積極的に手を動かし指導していたことからも、球団が彼をメジャーに昇格させるためにどれだけ力を注いできたかは明らかでした。
「キャンプ序盤に俺がダブルプレーの練習を一緒にしてるのを見たろ？ あれが理由さ」とコーラ監督。「自分のためじゃないんだよ。彼の成長を目の前で見られて新鮮だったし、楽しかった。ここ5〜6日で彼はいくつもいいプレーを見せてくれてる。ダブルプレーの動きは、2月5日のフォートマイヤーズとはまるで別人のようだよ。大事なのは細部、手の位置、そして我々が選手たちに教える基本なんだ。
彼は本当に優れたアスリートだから、大学やマイナーでは多少雑でも通用してきた。でもメジャーでは一つ一つの動作が正確でなければならない。彼は観察して学ぶタイプで、見ればすぐに吸収するんだ。」
過去数か月間、メジャー昇格のために懸命に努力してきたキャンベルだが、自分にとってはもっと長い道のりだったと語る。
「僕にとっては、ここ6～7週間というより、これまでの15年間の積み重ねなんです」とキャンベル。「この瞬間のために人生をかけて準備してきました。このチャンスは自分にとっても家族にとっても本当に大きな意味があります。テネシー州チャタヌーガからボストンまで、これは家族みんなにとって大きな出来事なんです。だからこそ、この瞬間が何よりも大切なんです。」
イアン・ブラウン：MLB.comレッドソックス担当
引用元：mlb.com
