“決意に満ちた”ブレーブス・ストライダー 25年デビューで500K達成も満足せず

スペンサー・ストライダー ブレーブス MLB

トロント — まるで何も失われていなかったかのような復帰劇だった。

スペンサー・ストライダーがメジャーのマウンドに立つのは、実に376日ぶり。2024年のシーズンはわずか2試合の登板で終了し、その後は肘の手術により長いリハビリ生活を送っていた。リハビリが進むにつれ、その復帰に対する期待は日に日に高まり、春季キャンプでの短い登板やマイナーでの奪三振ショーもファンの関心を呼んだ。


そして迎えた復帰戦。ストライダーは手術で修復された靭帯とともに、その期待に見事に応え、さらにキャリア通算500奪三振も達成。ブルージェイズ打線を相手に、5回1/3を投げて2失点の内容を見せた。試合は3-1でアトランタが敗れたが、復帰登板としては申し分ない内容だった。

「ここまでの道のりは本当に長かった。再びメジャーのマウンドに戻ってきたこと自体が素晴らしい成果だ」とスニトカー監督は称賛した。


初球から、ストライダーはその存在感を強烈に示した。

内角への96.7マイル(約155.7キロ)の速球が、ボー・ビシェットのバットをかすめるように通過し、右腕の2025年シーズンが始まった。そして、わずか2球後には、外角への鋭いスライダーで今季初の三振を奪取。

この一連の投球で、ストライダーは完全復活を印象づけた。


右腕ストライダーは5回、アディソン・バーガーを再びスライダーで空振り三振に仕留め、記念すべき通算500奪三振を達成した。

この節目をわずか334イニングで達成したストライダーは、先発登板が50%以上の投手としては史上最速で500奪三振に到達したことになる。


2023年に281奪三振、サイ・ヤング賞の投票、そしてリーグ最多の20勝を挙げたときと同様のストレートとスライダーのコンビネーションが、水曜日の登板でも健在だった。平均球速は、術前よりストレートで約1.5マイル(約2.4km)、スライダーで同じく約1.5マイル低下していたが(それぞれ95.4マイル、84.1マイル)、それでも合計14個の見逃しストライクと13個の空振りを奪い、復帰途上としては十分な仕上がりを見せた。

ただし、ストライダーが唯一痛打を許したのは、トロントと5億ドル契約を結んだウラディミール・ゲレーロJr.相手だった。3回に適時打を浴びたのに続き、6回にはリードを広げられるソロ本塁打も許した。

空振りや5奪三振といった結果は残したものの、本人は内容に納得していない様子だった。「2ストライクに追い込んだ後の投球が不十分だった」と振り返り、何より「勝ち投手の権利を得られなかった」ことに悔しさを滲ませた。


「自分の仕事は“復帰した感動の瞬間”をつくることじゃない」と、ストライダーは語った。「そんなふうには考えていない。自分はチームの勝利に貢献するためにここにいるんだ。」

この日、ブレーブスの右腕は5回を投げ終えた時点で降板し、球数は97球。最終リハビリ登板での90球から一歩ステップアップした内容だった。チームはストライダーの復帰に慎重なアプローチを取り、スプリングトレーニングでは短めの登板を2回、その後トリプルAグウィネットでリハビリ登板を3度行った。最後の登板では5回1/3で13奪三振と圧巻の内容を見せており、2023年のオールスター右腕が実戦登板の準備万端であることは明らかだった。そしてこの日の登板で、その期待に応えた。

「これからさらに強くなっていくだろう」とスニッカー監督。「彼のように意志が強くて献身的な選手は他にいない。」

ストライダーが万全な状態であれば、彼は間違いなくMLB屈指の強力な投手の一人だ。キャリア通算でFIPは2.55、勝敗では43試合中32勝を挙げている。この日は、ブレーブスの得点が9回のドレイク・ボールドウィンによるメジャー初本塁打のみで、勝利こそつかなかったが――そのうち勝ちは自然とついてくるはずだ。

これでストライダーは、スペンサー・シュウェレンバック、クリス・セールとともにアトランタのローテーションの一角を形成することになる。いずれもエース級の実力を持つこの3人が揃えば、まさに「三本柱」だ。

ブレーブスはこの日敗れて通算成績が5勝13敗と苦しんでいるが、この先、ローテーションの地力がチームを立て直す鍵となるだろう。もしストライダーが初登板の内容を足がかりにさらに調子を上げていけば、アトランタは「5割復帰」どころか、もっと高い目標――ポストシーズン争いへの返り咲きさえ、視野に入ってくるはずだ。

引用元:mlb.com

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