カンザスシティ — ロイヤルズは水曜日の夜、ブルペンの後ろを強化するために動き、オールスター右腕クローザーのカルロス・エステベスと2年契約を最終調整していることが、MLB.comの情報筋によって明らかになった。
この契約は2年間で総額2200万ドルが保証されており、3年目の契約オプション(1300万ドル)が含まれる。ただし、ロイヤルズがこのオプションを行使しない場合、200万ドルのバイアウトが支払われると、MLB.comのマーク・ファインサンドが報じている。
球団はまだこの契約を正式に発表しておらず、メディカルチェックを経て成立する予定。エステベスの契約が正式に決まった際には、ロイヤルズは40人枠の調整を行う必要がある。
エステベスは12月下旬に32歳の誕生日を迎えたばかりで、昨シーズンは自己最高ともいえる成績を残した。エンゼルスとフィリーズでプレーし、54試合に登板して防御率2.45を記録。特にエンゼルスでは防御率2.38、20セーブをマークし、トレード期限前には市場で最も評価の高いリリーバーの一人としてフィリーズへ移籍した。
ロイヤルズはトレード期限にエステベス獲得を巡る交渉を行っていたものの、最終的にはアスレチックスからルーカス・エルセグを獲得することを選択した。エルセグはチーム管理下であと5年の契約が残っており、ロイヤルズ移籍後は防御率2.88と安定した成績を残している。
これでカンザスシティは、エルセグとエステベスの両投手をブルペンの後ろに擁することになり、両者がセーブ機会を分け合う可能性が高い。8回と9回を任せられる強力なリリーフコンビが誕生することになる。
エステベスはここ数年で最も安定したクローザーの一人であり、2023年には自己最高の9イニングあたり11.3奪三振を記録し、初のオールスター選出を果たした。2024年は奪三振率がやや落ちたものの、四球率を半分以下に削減し、自己最高のWHIP 0.91を記録するなど、さらなる進化を遂げた。
エステベスは平均97マイルのフォーシームを軸に、スライダーとチェンジアップを駆使する。特にチェンジアップは空振り率37%を誇り、2024年は被打率.192と打者を完全に封じ込めた。
エステベスのフィラデルフィアでのシーズンは順調にスタートしたものの、終盤に失速した。フィリーズでの最初の14試合では防御率1.72と好投したが、レギュラーシーズン最後の6試合では防御率5.06と崩れ、さらにNLDS第4戦のメッツ戦で決定的な本塁打を許した。
それでもロイヤルズは2024年終盤のブルペンに手応えを感じていた。エルセグの台頭に加え、サム・ロング、クリス・ブビッチ、アンヘル・ゼルパ、ジョン・シュライバーらが安定したパフォーマンスを見せたためだ。
しかしカンザスシティは今オフを通じてリリーフ市場を注視し、さらなる補強を模索していた。また、昨年トレードデッドライン直前に獲得したハンター・ハーベイの復帰にも期待を寄せている。
30歳のハーベイはロイヤルズ移籍後5回2/3しか投げられず、背中の負傷でシーズン終了となったが、2022~23年には100イニングで防御率2.70を記録した実績がある。もし以前のフォームを取り戻せば、エステベス、エルセグとともに勝利の方程式を形成する可能性がある。
アン・ロジャース:MLB.comロイヤルズ担当
ポール・カセラ:MLB.com記者兼編集者
引用元:mlb.com