▶ OPSとは?
OPS(On-base Plus Slugging)とは、出塁率(OBP)と長打率(SLG)を足し合わせた指標で、打者の総合的な攻撃力を表す成績指標です。

- 出塁率(OBP):塁に出る能力(ヒット、四球、死球など)
- 長打率(SLG):ヒットの「質(長打力)」を評価
💡 OPSは「出塁力」と「長打力」の両方を評価するため、打者の貢献度をひと目で把握できる便利な指標です。
▶ 計算式と例
OPS = OBP + SLG
それぞれの詳細な計算式は以下の通りです:
- OBP = (H + BB + HBP) ÷ (AB + BB + HBP + SF)
- SLG = (1B + 2×2B + 3×3B + 4×HR) ÷ AB
※略語補足:
H(ヒット)、BB(四球)、HBP(死球)、AB(打数)、SF(犠飛)
▶ OPSの目安と評価
OPSの値 | 評価 |
---|---|
1.000以上 | MVP級 |
0.900〜0.999 | 超一流打者 |
0.800〜0.899 | リーグ平均以上 |
0.700〜0.799 | 平均前後 |
0.600〜0.699 | 物足りない打力 |
0.600未満 | 打撃に課題あり |
▶ 実例:大谷翔平のOPS(2024年)
大谷翔平選手の2024年シーズンの成績は以下の通りです:
- OBP:.412
- SLG:.654
- 👉 OPS:1.066
これはリーグでも屈指の数字で、MVPクラスの打撃成績と言えます。
▶ OPSの活用ポイントと注意点
◉ 長所
- 単純な打率では評価しきれない「四球」や「長打」の価値を反映できる
- MVP・オールスター選出時の基準にも使われる
◉ 短所・注意点
- 出塁率と長打率の重みづけが等しいため、正確な「得点貢献」評価としてはやや簡易的
- 四球が多いだけでOPSが上がることもあり、打率が低くても見栄えが良くなる場合がある
▶ 関連用語リンク
▶ よくある質問(FAQ)
Q:OPSが高い選手は何が優れている?
→ 出塁率・長打率どちらも優れている=**「塁に出られて長打も打てる」**選手です。
Q:OPSは打率より大事?
→ 打率だけでは評価できない「選球眼」や「長打力」も評価できるため、より現代的な打者評価指標とされています。
▶ まとめ
OPSは、出塁と長打のバランスを見られる非常に便利な打撃指標です。
MLBではもちろん、NPBでも評価基準として注目されており、選手の本当の価値を見る上で欠かせない数字の1つと言えるでしょう。