カブス・今永昇太 2025年の大きな計画 それは東京から始まる

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メサ(アリゾナ州)発 — 今永昇太、東京シリーズでの登板に向け準備

昨年春のキャンプで、シカゴ・カブスに加入した今永昇太は、新しいチームメートや球団スタッフが温かく迎えてくれたことに感謝していた。今年の春は、今度はカブスの選手たちが彼の母国・日本の文化に触れる機会を持つことを楽しみにしている。

カブスは3月18日~19日に開催される東京シリーズでロサンゼルス・ドジャースと対戦する予定であり、今永はそのうちの1試合で先発する計画だ(特別な事情がなければ)。試合だけでなく、今永とカブスの外野手鈴木誠也は、日本の魅力をチームメートに紹介する機会を持つことになる。

「カブスのスタッフ、コーチ、選手たちにとって、日本の素晴らしさや文化、伝統を肌で感じてもらえる素晴らしい機会だと思います」と今永は月曜日、通訳のエドウィン・スタンベリー氏を介して語った。


圧巻のルーキーシーズンを経て、東京ドームでの登板へ

今永は昨オフ、カブスと4年総額5300万ドル(約78億円)の契約を結び、MLBに挑戦した。横浜DeNAベイスターズでの8年間の実績は申し分なかったが、メジャーの舞台でどれほど通用するかは未知数だった。

しかし、今永はそんな不安を吹き飛ばすかのような活躍を見せた。デビューから9試合で記録した防御率はMLBルーキー史上最も低い数字となり、ナショナルリーグのオールスターに選出。9月4日のパイレーツ戦では7回までノーヒットノーランを達成する快投を披露し、新人王(4位)およびサイ・ヤング賞(5位)の投票でも高評価を得た。

カブスのクレイグ・カウンセル監督は「昨年は与えられた課題をすべてクリアし、それを上回る結果を出してきた。今年も同じことをしてくれれば素晴らしいね」と期待を寄せている。


期待を大きく上回った今永、それでも満足せず

昨シーズン、今永昇太は誰もが驚く活躍を見せた。

しかし、本人は「自分の期待を超えたとは言えません」と語る。

メジャー挑戦前に「ピッチング・フィロソファー(投球哲学者)」と称された31歳の今永は、常に向上の道を探し続けている。昨季は15勝3敗、防御率2.91、奪三振174、四球28、投球回数173回1/3という見事な成績を残したが、それでも改善すべき点があると考えている。

今永が挙げたのは、ドジャースの山本由伸との比較だ。山本は2024年のルーキーイヤーでわずか18先発(90回)ながら2.8 fWAR(ファングラフス版WAR)を記録。一方、今永はそれより80回以上多く投げながら3.0 fWARにとどまった。その要因の一つとして、被本塁打の多さ(今永は27本、9回あたり1.4本、山本は0.7本)を挙げている。


「被本塁打を減らさないといけないし、奪三振の数ももっと増やしたい」と今永は語った。
「そうすれば先発の質が向上する。そのために何をすべきかを数字を見ながら考えた結果、『来シーズンに向けてここを改善しなければならない』と分かったんです。」

カブスの投手コーチ、トミー・ホトビーは、今永の自己分析について尋ねられると笑顔を見せた。

「彼はまさに野球の研究者ですよね。それは彼について常に感じていることです」とホトビーは語る。
「すでに成功を収めながらも、さらに成長しようとする姿勢を持ち続ける選手は、本当に頼もしい。それでいて、自分の土台が何かを理解し、それをどう活かせば成功できるかも分かっている。それが彼の素晴らしいところです。」


今永は、ジャスティン・スティール、ジェイムソン・タイオン、マシュー・ボイドと共に、カブスのローテーションの中心を担うと見られている。その後ろには先発候補となる投手陣が控えているが、シカゴは今後もトレードで補強を狙う可能性がある。先月、カブスは日本の若手有望投手・佐々木朗希の獲得にも動いたが、最終的に佐々木はドジャースと契約することを選んだ。

今永は、カブスによる佐々木の獲得交渉には関与しなかったという。

「彼とは特に話をしませんでした」と今永は語った。
「この件に関しては、私はただの部外者ですし、最終的には彼自身の決断です。」

今永は、カブスをポストシーズンへ導くことに集中している。その挑戦は東京から始まる。シーズン開幕シリーズでは、ドジャース側に大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希、そしてカブス側には今永と鈴木誠也が名を連ねる。

「大谷翔平と山本の方が、より大きな声援を受けると思います」と今永は笑いながら語った。
「でも、日本のファンの皆さんには、僕や鈴木誠也のことも同じくらい応援してほしいですね。」

ジョーダン・バスティアン:MLB.comカブス担当
引用元:mlb.com

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