フェニックス — ダイヤモンドバックスがフリーエージェントの右腕、コービン・バーンズと6年総額2億1,000万ドルの契約に合意したと、MLB.comの情報筋が金曜日深夜に伝えました。
この契約は球団史上最高額で、2026年終了後にオプトアウトできる条項が含まれているとのことです。球団からの公式発表はまだありません。
バーンズは今オフの市場で最も注目されていた投手で、2024年シーズンにオリオールズで32試合に先発し、15勝9敗、防御率2.92という成績を残しました。この契約が驚きとされる理由は、バーンズがオフシーズン中に複数の球団と関連付けられていたにもかかわらず、ダイヤモンドバックスがその候補の一つとして挙げられていなかったためです。
ダイヤモンドバックスの先発投手陣は、ザック・ギャレン、メリル・ケリー、エドゥアルド・ロドリゲス、ブランドン・ファット、ライアン・ネルソン、ジョーダン・モンゴメリーといった面々が2025年も契約下にあり、補強が必要なポジションとは見なされていませんでした。そのため、この契約により他の先発投手をトレードに出し、チームの財政柔軟性を高める動きが起こる可能性があるのではとの憶測を呼んでいます。
アリゾナは昨シーズン、球団史上最高額の推定1億7,000万ドルのチーム年俸でシーズンを迎えました。しかし、クリスチャン・ウォーカー、ジョク・ピーターソン、ランドール・グリチャックといった選手がFAとなったほか、マディソン・バムガーナーの5年総額8,500万ドルの契約も2024年シーズン終了後に満了しており、一定の金額が年俸総額から減少しています。
アリゾナがジョーダン・モンゴメリーの移籍を模索していたことは、これまで秘密ではありませんでした。モンゴメリーは、2024年のレギュラーシーズン終了後に2250万ドルの選手オプションを行使した1年契約のフリーエージェントとしてシーズン直後に加入しました。この契約には2025年に有効となる条件付きの選手オプションが含まれていました。
モンゴメリーへの支払いを移籍によって削減することで、バーンズへの支払い分を相殺する助けになるでしょう。
どちらにせよ、バーンズの加入により、ダイヤモンドバックスのローテーションはリーグ屈指の強力なものとなりました。
2024年シーズンは、ギャレン、ケリー、モンゴメリー、ロドリゲス、ネルソンが全員怪我に悩まされ、ダイヤモンドバックスの先発陣に打撃を与えました。しかし、バーンズの存在によりその課題は大きく解消される見込みです。
バーンズは2024年に32試合に先発し、194回1/3を投げて181奪三振を記録。4年連続でオールスターに選ばれました。また、防御率(2.92)はアメリカンリーグで4位にランクイン。トリプルクラウン受賞者のタリク・スクーバルやアストロズのロネル・ブランコ、フランバー・バルデスに次ぐ成績を残しました。イニング数ではリーグ3位、勝利数では5位タイ、奪三振数では10位タイにランクインしました。
バーンズは2021年にブルワーズでナショナルリーグのサイ・ヤング賞を受賞。その後、2024年2月にブリュワーズとの大型トレードでオリオールズに移籍し、プレーオフ進出を目指すチームのエースとして期待されました。その期待に応える活躍を見せたバーンズは、今度はダイヤモンドバックスのローテーションを牽引する存在となります。
バーンズはナショナルリーグでの活躍に加え、アメリカンリーグでも同様に効果的な投球を見せ、オリオールズをアメリカンリーグのワイルドカード最上位チームとしてプレーオフに導きました。オリオールズはワイルドカードシリーズでロイヤルズに敗退したものの、バーンズはポストシーズン唯一の先発登板で見事な投球を披露。カンザスシティとの第1戦では8回以上を投げ1失点に抑える好投を見せましたが、試合は1-0で敗れました。
2020年シーズンにフルタイムの先発投手となって以来、バーンズはMLBで最も支配力のあるエースの1人として評価されています。
先発投手としてのフルシーズン4年間で、バーンズは防御率2.94を記録し、平均215奪三振を挙げています。サイ・ヤング賞を受賞したシーズンにはメジャーリーグの防御率タイトル(2.43)を獲得。2022年にはキャリア最高の243奪三振でナショナルリーグの奪三振王に輝き、3年連続200奪三振シーズンを達成しました。
2021年以降、バーンズはMLBで858奪三振を記録しており、これはディラン・シース(891)に次ぐ2位です。また、100試合以上に先発登板した投手の中で、バーンズの防御率2.94はザック・ウィーラーと並んで2位で、マックス・フリード(2.87)のみが上回っています。さらに、2021年以降の投球回数では757回を投げており、アーロン・ノラ(778回2/3)、ローガン・ウェブ(761回1/3)、ザック・ウィーラー(758回1/3)に次いで4位にランクインしています。
スティーブ・ギルバート:MLB.comダイヤモンドバックス担当
引用元:mlb.com