サンディエゴ発 — 火曜日の夜、ニコ・ホーナーがヒーロー役を務めました。ペトコ・パークでの延長10回、パドレスから勝ち越しの三塁打を放ち、胸を叩いて喜びを爆発させたのです。この一打はサンディエゴのホーム無敗記録を止め、カブスを勝利へと引き戻す突破口となりました。
近くのカメラ席にいたフォトグラファーたちにとっては、まさに完璧なシャッターチャンス。しかし、ホーナー自身は勝利の立役者は別にいると感じていました。
この延長10回の末の2対1の勝利は、浮き沈みの激しかったシーズン序盤のブルペン陣が、5イニングにわたり力投を見せたことなしには実現しなかったといえるでしょう。
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— Chicago Cubs (@Cubs) April 16, 2025
「それこそがこの試合の本当のストーリーだよ」とホーナーは語りました。「何度かアウトを取り逃した場面があったにもかかわらず、あれだけ強力な打線を相手にわずか1失点で抑えられたこと、そして多くの投手がそれぞれ貢献してくれたことは、本当に素晴らしかった。多くの選手にとって、まさに大きな、大きなパフォーマンスだったね。」
このようなブルペン全体での奮闘は、苦しい時期を乗り越えるための精神的な転機になり得ます。特にカブスの救援陣にとって、直近24時間は試練の連続でした。前日の10対4の敗戦では、ブルペンが8失点を喫し、そのうち4点はイーライ・モーガンに記録されました。モーガンは右ひじの負傷で途中降板し、火曜日に「右肘のインピンジメント(衝突症候群)」と診断され15日間の負傷者リスト入りとなりました。今後さらに検査が行われ、治療方針が決まる予定です。
また試合前には、昨季ブルージェイズから獲得した右腕ネイト・ピアソンをトリプルAアイオワにオプション移動。モーガンとピアソンは合わせて16イニングで20自責点を喫しており、チームのブルペン防御率(4.85)に悪影響を及ぼしていました。代わって、右腕ダニエル・パレンシアと左腕ルーク・リトルがアイオワから昇格し、ブルペンの穴を埋める形となりました。
「良い投球をしている投手も何人かいる」と、カブスの野球部門社長ジェド・ホイヤー氏は語りました。「しかし、苦しんでいる投手もいる。ネイト(ピアソン)もイーライ(モーガン)も、自分が苦しんでいることは誰よりも理解しているだろう。…これからブルペンでは多少の入れ替えが起こると思う。」
「すべてのブルペン投手が好調になる状態を作るのは簡単なことではない。ただ、我々はそこを目指して粘り強く取り組み続けていくよ。」
現在、カブスのブルペンはチーム全体で奪三振率18.4%(メジャー30球団中28位)と低く、与四球率は11.7%(ワースト6位タイ)と高め。防御率は25位、K-BB%(奪三振率-与四球率)はわずか6.8%で27位と、全体的に不安定な数字が並んでいます。
火曜日の勝利では、カブスのブルペン陣が5回をわずか1安打、無失点に抑える好投を披露しました。4奪三振、1つの敬遠四球、そして6つのゴロアウトを記録し、安定感のある内容でした。
この流れをつくったのは、先発の左腕・今永昇太でした。彼は5回を投げて1失点に抑え、唯一の失点は5回、マニー・マチャドに浴びたソロホームランでした。この打席では、ファウルフライの捕球ミスが2度続き、計9球の末に本塁打を許した形でした。
「(ブルペン陣は)今夜本当に素晴らしい働きをしてくれました」と、今永は通訳のスタンベリー氏を通じてコメントしました。「特に試合終盤のスタジアムの雰囲気の中で、パドレスファンが逆転を期待するような場面でも、精神的にも肉体的にも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたと思います。」
トリプルAから昇格したダニエル・パレンシアは6回に登板し、サンディエゴ打線を封じ込めました。続く7回と8回はジュリアン・メリウェザーとポーター・ホッジがそれぞれ無失点リレーを果たし、9回はベテランのライアン・プレスリーが危なげなく締めました。プレスリーはここ数試合で本来の姿を取り戻しつつある様子です。
「マウンドに送った全員が素晴らしい仕事をしてくれた」と、カブスのクレイグ・カウンセル監督も称賛の言葉を送りました。
これで最後の10回裏は、左腕ケイレブ・シールバーが2-1と1点リードの状況で登板し、自動的に二塁に置かれたホセ・イグレシアスを背負う形で始まりました。シールバーは代打のコナー・ジョーを三振、エリアス・ディアスを内野ゴロに打ち取り、続くフェルナンド・タティスJr.には2ボールとなった時点で勝負を避け、敬遠で一塁に歩かせました。
その間にイグレシアスが三塁へ盗塁しましたが、続くルイス・アラエスをレフトフライに打ち取り、試合終了。シールバーに今季初セーブが記録されました。
「最高だったよ」とシールバーは振り返ります。「今シーズンずっといい仕事をしている仲間たちが、またやってくれた。ダニー(パレンシア)が昇格してきて、あんなに素晴らしいイニングを投げたのは本当に大きかった。ああいう試合の一部になれて楽しかったよ。」
ジョーダン・バスティアン:MLB.comカブス担当
引用元:mlb.com