ニューヨーク発――メッツの守護神エドウィン・ディアスの今季序盤の不安定な立ち上がりに、新たな懸念が加わりました。現地水曜日、フィリーズ戦の延長10回に登板したディアスは、左ヒップのけいれんを訴えて途中降板。メッツは4対3で勝利したものの、心配の残る幕切れとなりました。
ただし、本人によればトレーナーの処置後には回復傾向にあるとのこと。「(現地)金曜日からのワシントン4連戦には万全の状態で戻れることを願っている」と前向きなコメントも。
一方で、開幕から不安定な内容が続いているディアスにとっては、このアクシデントが“4月の不調をさらに際立たせる形”になってしまったのも事実です。
カルロス・メンドーサ監督はこう語りました。
「明日、状態を見てから判断することになるけど……ただのけいれんで済めばいいね。」
ディアスは今季ここまでセーブ失敗や制球難が目立っており、メッツにとっては復調の鍵を握る存在。今後の状態が注目されます。
ディアスは延長10回のマウンドでもまずカイル・シュワーバーを三振に仕留めるなど、順調な立ち上がりを見せました。しかし続くニック・カステヤノスに勝ち越しのタイムリーを浴び、試合の流れが一転します。
そしてその次――J.T.リアルミュートへの初球の速球を投げた瞬間、異変が起こりました。
「足を少しも上げられなくなったんだ」とディアスは語ります。
「股関節(ヒップ)が“ロックされた”ような感じで……」
すぐさまカルロス・メンドーサ監督、投手コーチのジェレミー・ヘフナー、そしてヘッドトレーナーのジョー・ゴリアがマウンドに駆け寄り、状態を確認。その結果、ディアスは大事を取って降板することになりました。代わってマウンドに上がったのはマックス・クラニック。彼がその後のピンチをしっかり凌ぎ、最終的に勝利投手となりました。
ディアスの軽症を願いつつ、チームは代役陣の奮闘によってライバル・フィリーズに劇的勝利を収めた形です。
クラブハウスに戻ったエドウィン・ディアスは、ドライニードル療法(鍼治療)を含むトリートメントを受け、複数の筋力テストにも無事合格しました。
「治療を終えたあとは、かなり良くなってた」とディアスは語っています。
今回の股関節トラブルはキャリア初の症状とのことですが、実は今週初めにも試合前のウォームアップ中に違和感を感じていたと明かしました。
「投球してるときに、片足がもう一方より長く感じたんだ」
という奇妙な感覚があったそうで、そのときもトレーナーが股関節周りのケアを施していたとのこと。
当時は気にしないようにしていたものの、それが10回の登板で再発した形です。
この出来事は、ディアスにとってここ最近の不安定さを象徴する“最新のハプニング”でもあります。春季キャンプ中から球速低下が話題となり、レギュラーシーズンに入っても本調子とは言い難い状態が続いています。
- 今季成績(11登板):
- 防御率:4.91(2019年以来ワースト)
- WHIP:1.27(同上)
- 奪三振率:例年通り
- 四球率は上昇傾向
- セーブ成功:6回中6回(成功率100%)
つまり「抑えてはいるが、内容に余裕がない」登板が続いており、失点7(自責6)という数字も不安材料です。
仮にディアスが一時的に離脱する場合は、ライアン・スタネックやA.J.ミンターといったセットアッパーがクローザーの代役を務めることになりそうです。
ディアス本人は、ボールパークを後にする前にこう語りました:
「今のところは、明日(木曜)の状態を見てから判断だね。
でも身体は強さを感じてるし、股関節にも施術してもらったら良くなってきた。
金曜にどう感じるか、そこを見て判断したい。」
アンソニー・ディコモ:MLB.comメッツ担当
引用元:mlb.com