ロサンゼルス発――大谷翔平の待望のマウンド復帰に向けたタイムラインが徐々に明確になりつつある。
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、土曜日に開催された「ドジャーフェス」で、大谷が5月頃にメジャーの試合で再び登板する可能性が高いと語った。
「もっと早まる可能性もある」とロバーツ監督は付け加えた。「ただ、このオフシーズンの初めに言ったとおり、日本シリーズでの登板はないだろう。春季キャンプに入って、彼のスローイングプログラムがどの段階にあるのかを確認してから判断することになると思う。」
大谷翔平は、2023年に受けた右肘の内側側副靭帯(UCL)修復手術から回復するため、ドジャース移籍1年目のシーズンでは一切登板しなかった。さらに、昨年11月に左肩の手術を受けた影響もあり、現在も復帰に向けた調整を続けている。
3度のMVP受賞歴を誇る大谷は、12月にオフシーズンのスローイングプログラムを開始。ロバーツ監督はその時点で「大谷がカブスとの東京シリーズで登板する可能性は非常に低い」と話していた。
大谷自身もすでに打撃練習を再開しており、リハビリは「順調に進んでいる」と感じているという。彼とドジャースにとっては、東京シリーズの影響で2年連続の短縮版スプリングトレーニングとなる上、ワールドシリーズ制覇によってオフシーズンも例年より短くなった。
「オフシーズンは短かったですね。本当に短く感じました」と大谷は通訳のウィル・アイアトンを介して語った。「さらに手術もあったので、より短く感じました。」
打撃面では、大谷が負傷したのが投球に影響しない右肩(非投球腕)であり、前側の肩ではなかったことにドジャースは安堵している。ロバーツ監督も、大谷の回復状況に満足している様子だ。
「最近いくつかの動画を見ましたが、まるでこの冬に手術を受けたとは思えない動きでした」とロバーツ監督は語った。
ドジャースは今季、6人制のローテーションを採用する予定であり、大谷が完全な状態に戻るまでの間、代わりに先発できる選択肢も豊富に揃っている。その中には、先月ドジャースと契約した23歳の日本人右腕、佐々木朗希も含まれている。
一方で、大谷が投手として復帰した際にどれほどのパフォーマンスを発揮できるのかには疑問も残る。2023年のUCL修復手術は、彼にとって2度目の肘の大手術であり、新人だった2018年にもトミー・ジョン手術を受けている。
大谷がトミー・ジョン手術から回復し、初めてマウンドに戻った際は2020年に2試合の先発登板にとどまった。しかし翌2021年には、ほぼ通常の状態に戻り、23試合の先発で防御率3.18を記録した。
ただし、いくつかの要因から、今回の肘手術からの回復は前回とは異なる可能性がある。2020年は新型コロナウイルスのパンデミックによりシーズンが短縮・延期され、スプリングトレーニングの代わりに「サマーキャンプ」で調整を行うなど、通常とは異なるスケジュールでの復帰となった。
フリーマン、足首手術からの回復で開幕戦出場を目指す
さらに、2度目の肘の大手術からの復帰は難しくなる傾向があり、今回の肩の手術も加わったことで、回復プロセスはより複雑なものとなっている。
とはいえ、大谷の二刀流としての前例のない活躍は、これまでMLBで数々の常識を覆してきた。ドジャースは、今回の怪我からの復帰においても、その姿勢が変わることはないと信じている。
「彼の肩の状態は良くなると思うよ」と、オフシーズンに手術を受け、スプリングトレーニングに向けてリハビリ中のフレディ・フリーマンは語った。「彼は今、両腕をリハビリしているわけだけど、それでもショウヘイはショウヘイのままだと思うよ。」
ソンジャ・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com