フォートマイヤーズ発 — ボストン・レッドソックスは、ラファエル・デバース、アレックス・ブレグマン、クリスティアン・キャンベル、ボーン・グリッソムのポジション調整に注目が集まる中、あまり話題に上がっていない選手がいる。それが吉田正尚だ。
日本での活躍を経て、メジャー3年目に突入する吉田は、スプリングトレーニング初戦で打撃面での価値を示した。
右肩の関節唇損傷のリハビリを続けており、キャンプ序盤は調整が遅れていたが、日曜日のメッツ戦(ジェットブルーパーク)で鮮烈な復帰を果たした。
1回裏、満塁の場面で打席に立つと、メッツ右腕ポール・ブラックバーンの初球を捉え、ライト線へのグラウンドルール・ダブルを放った。
「結果に関わらず、初打席の初球をしっかり打つことができた。」
「だから、すごく気持ちよかった。」
さらに 次の打席ではセンター前ヒットを放ち、順調な調整ぶりをアピールした。
吉田の起用法については、左翼手かDH、またはその併用か まだ確定していない。しかし、チームが2年前に比べて格段に層が厚くなった中でも、コーラ監督は吉田の打撃に時間を割く意向だ。
開幕ロースター入りも確実ではない。現在もスローイングプログラムの初期段階にあるため、判断は保留されている。
「まだ45フィートしか投げていない。」とコーラ監督。「それほど距離は伸びていないけど、様子を見ていくよ。」
つまり、まだ何も確定していない。
「開幕に間に合わせたい。それだけを考えている。」と吉田も意気込みを語る。
ただ、コーラ監督はすでに頭の中でロースターとラインナップの構想を描いている。しかし、発表には慎重な姿勢を崩さない。
「どうするかは大体決めているけど、まだ公表するつもりはない。」とコーラ監督。「すべてが予定通りに進む必要があるし、まだ春は始まったばかり。3月2日だし、若手選手たちはまだ初打席を迎えている段階だからね。最終的には決めるけど、今はまだ早い。
柔軟性と運動能力、これらは私にとって非常に重要な要素だ。健康状態を万全にすることが最優先だが、その点も順調に進んでいる。」
吉田にとって、健康を取り戻すプロセスは長かった。2023年のルーキーイヤー、9月初めから肩の痛みを抱えていた。昨シーズンはその痛みを押してプレーし続け、DHに専念せざるを得なかった。
キャリア通算248試合、1,001打席で打率.285 / 出塁率.343 / 長打率.433。コーラ監督は、吉田にはさらに潜在能力があると見ている。
「ルーキーシーズンの大部分で見せたパフォーマンスを思い出している。」とコーラ監督。
特に2023年4月20日から7月31日までの77試合・341打席では、OPS.891を記録。コーラ監督は、そのときの打撃を再現できると確信している。
昨シーズン、短期間ではあったが吉田は驚異的な打撃を見せた。6月30日から8月28日までの195打数で打率.341 / 出塁率.405 / 長打率.514 を記録。
コーラ監督は、その実力を確信している。
「彼は日本時代からずっと打ち続けてきた選手だ。」
「バットスピードやゴロの多さが問題だったわけじゃない。ただ、昨年のラファエル・デバースと同じで、体が万全ではなかった。それでも試合に出続ける努力をしていた。」
「今シーズンは健康なマサが戻ってくる。それが何より楽しみだ。彼は再びストライクゾーンを制圧し、強打を見せてくれるはずだ。それを見るのが待ちきれないね。」
また、今オフのFA補強でレッドソックスに加わったウォーカー・ビューラーが、日曜日のオープン戦で2回無失点、1被安打、無四球、4奪三振と上々のデビューを飾った。
特に、テンポの良い投球と多彩な球種をしっかり織り交ぜていたことは、健康状態が万全に近いことを示している。
「良い投球ができたときは、だいたいいつもこうなるんだ。」
「僕はもともとストライクをしっかり投げて、いろいろ組み合わせながら投球するタイプだからね。
またそれができるようになったのは嬉しいよ。」
そう語ったのは、ボストン・レッドソックスのウォーカー・ビューラー。日曜日のオープン戦で 2回無失点、1被安打、無四球、4奪三振 の快投を見せ、新天地での第一歩を踏み出した。
今までロサンゼルス・ドジャース一筋だったビューラーにとって、キャリア初の異なるユニフォームでの登板となったが、「新しい環境だけど、数週間ここにいて馴染んできたし、このユニフォームを着られるのは嬉しい。このチームでプレーできるのが楽しみだよ。」と前向きなコメントを残した。
イアン・ブラウン:MLB.comレッドソックス担当
引用元;mlb.com