2025年MLBオールスター投票の第1フェーズが終了し、先発ポジション候補のリストが絞られ、2人のスーパースター打者が正式にオールスター出場を決めました。
投票締切の木曜正午(米東部時間)までに約1,100万票が投じられ、その結果は同日夜にMLBネットワークで発表されました。すべての票が集計された結果、ヤンキースのアーロン・ジャッジとドジャースの大谷翔平が、それぞれのリーグで最多得票を獲得。これにより、7月15日にアトランタのトゥルイスト・パークで開催される「2025 PRO SPIRIT MLBオールスターゲーム presented by Mastercard」の先発出場が自動的に決定しました。
最多得票選手
ア・リーグ(AL): アーロン・ジャッジ(外野手/ヤンキース)— 4,012,983票
ナ・リーグ(NL): 大谷翔平(指名打者/ドジャース)— 3,967,668票
両者とも、それぞれのリーグの現MVPであり、リーグ優勝を果たしたチームの顔でもあります。ジャッジは野球界屈指のスラッガー、大谷は世界的なスーパースターであり、史上最も才能のある選手とも言われています。この2人が最多得票を集めたのは、ごく自然な結果と言えるでしょう。
ジャッジにとってはMLB全体の最多得票が3回目、ア・リーグ最多得票が4回目となります。6月はやや静かな打棒でしたが、それでも打率.361/出塁率.461/長打率.719、ホームラン28本という驚異的な成績を残しています。大谷も28本塁打でジャッジと並び、ナ・リーグトップのOPS(1.025)を記録。大谷がリーグ最多得票を獲得するのは2023年のエンゼルス時代に続き2回目です。
その他、フェーズ1で250万票以上を集めた選手は以下の通りです:
- ウィル・スミス(捕手/ドジャース):3,428,856票
- フレディ・フリーマン(一塁手/ドジャース):3,392,751票
- カル・ローリー(捕手/マリナーズ):3,040,594票
- ピート・クロウ=アームストロング(外野手/カブス):3,021,265票
- ホセ・ラミレス(三塁手/ガーディアンズ):2,777,085票
- ケテル・マルテ(二塁手/Dバックス):2,534,002票
フェーズ2について
投票はフェーズ2へと移行し、6月30日(月)正午(ET)(日本時間7月1日午前1時)から7月2日(水)正午(ET)(日本時間7月3日午前1時)まで実施されます。ポジションごとの上位2名(NL指名打者を除く)および外野手上位6名が対象となりますが、ジャッジがAL外野枠の1つをすでに確保しているため、残りの2枠を巡っては次点の4選手で競います。
投票は引き続き、MLB.com/vote、各球団公式サイト、MLB App、MLB Ballpark Appで行われます。フェーズ2では1日1回投票可能で、投票制限は毎日午前0時(ET)にリセットされます。
最終的な選出結果は7月2日(水)午後7時(ET)(日本時間3日午前8時)にESPNで発表されます。
🇺🇸 アメリカン・リーグ(AL)
🔹捕手
カル・ローリー(マリナーズ)
・マリナーズの捕手が最多得票を獲得するのは史上初の快挙目前。
・32本塁打は捕手&スイッチヒッターとして前半戦最多の記録。
・オールスターでのALの1番打者候補でもある。
アレハンドロ・カーク(ブルージェイズ)
・カナダ全国のファンに支えられて決勝進出。
・打率.310でAL6位、ハードヒット率56.5%はMLB5位。
・守備でも「フィールディング・ラン・バリュー」1位を記録。
🔹一塁手
ブラディミール・ゲレーロ Jr.(ブルージェイズ)
・4月に14年5億ドル契約を結ぶも、打撃は衰え知らず。
・.282/.387/.450で本塁打11本。期待通りの安定感。
・5年で4度目のオールスター先発を狙う。
ポール・ゴールドシュミット(ヤンキース)
・2019年以来のオールスター再選出を目指す。
・今季は.288、OPS.778で首位ヤンキースの打線を支える。
・ヤ軍の一塁手OPSワースト(過去2年)を大きく改善。
🔹二塁手
グレイバー・トーレス(タイガース)
・今季打率.280、OPS.803と復活の年に。
・予測スラッギング.520は前年ヤ軍時代の.368を大きく超える。
・タイガースから3選手がフェーズ2進出、ヤンキースと並ぶ最多タイ。
ジャクソン・ホリデイ(オリオールズ)
・元No.1プロスペクトの21歳。今季9本塁打、OPS.721。
・2位指名争いでアルトゥーベを12万票差で抑えた。
🔹三塁手
ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)
・打率.318/OPS.894/盗塁20。通算5度目の20-20目前。
・ガーディアンズの象徴的存在。4度目の先発出場を目指す。
アレックス・ブレグマン(レッドソックス)
・新天地ボストンで前半戦11HR/OPS.938と好スタート。
・5月末に右太ももを負傷し、オールスターまでの復帰は微妙。
🔹遊撃手
ジェイコブ・ウィルソン(アスレチックス)
・打率.347はジャッジに次いでリーグ2位。OPS.875。
・得点41、塁打数146は新人トップ。A’sのスター誕生。
・ファン投票でのA’s選出は2014年以来。
ボビー・ウィット Jr.(ロイヤルズ)
・打撃はやや減速気味も、今季21盗塁・長打40本。
・守備では「アウト・アバブ・アベレージ」で全選手トップ。
🔹外野手(残り2枠を争う)
※ジャッジが1枠確定済みのため、下記4選手が2枠を争います。
ライリー・グリーン(タイガース)
・フェーズ1では外野手2位(233万票)。
・バレル率18.6%(AL3位)でHR34本ペース。24歳にして主砲の風格。
ハビアー・バイエズ(タイガース)
・守備も含め完全復活。打撃指標(wRC+)が大幅向上し123に。
・センター転向1年目ながら守備も安定。
マイク・トラウト(エンゼルス)
・左膝打撲で1か月離脱も、復帰後54試合で12本塁打。
・現役最多のオールスター選出数(11回)を誇るレジェンド。
スティーブン・クワン(ガーディアンズ)
・今季打率.307、出塁率.372、OPS.800。
・外野守備でMLB随一の「スローイング貢献度」を誇る。
🔹指名打者(DH)
ライアン・オハーン(オリオールズ)
・デバース放出で正DHに定着し、打率.301/OPS.869。
・昨年のオールスターDH争いでは惜しくも敗退。今年は有力候補。
・トレード期限の目玉打者になる可能性もあり。
ベン・ライス(ヤンキース)
・DH中トップのSLG(.489)。HR14本でローカーに次ぐ2位。
・約2.5万票差でローカーを抑えてファイナル進出。
🇺🇸 ナショナル・リーグ(NL)
🔹捕手
ウィル・スミス(ドジャース)
・フェーズ1で捕手最多の342万票を獲得。
・OPS.846、打率.296、長打率.508と攻守に安定。
・MLBでもっとも完成度の高い捕手の一人と評価されている。
フランシスコ・アルバレス(メッツ)
・4月に怪我で出遅れるも、復帰後すぐに打撃力を発揮。
・捕手ながら長打力が魅力で、守備力も向上中。
・メッツの将来を担う若き主軸候補。
🔹一塁手
フレディ・フリーマン(ドジャース)
・打率.318/出塁率.417/OPS.944で相変わらずの安定感。
・フェーズ1で339万票超え、ポジション別ではトップの得票。
・オールスター常連で、ドジャース打線の中軸。
マット・オルソン(ブレーブス)
・昨年52本塁打を放った長距離砲。
・今季はやや不調も、長打力は健在で勝負強さもある。
・地元アトランタ開催での選出に期待が集まる。
🔹二塁手
ケテル・マルテ(ダイヤモンドバックス)
・打率.304、OPS.867。安定した出塁とパンチ力が魅力。
・走攻守そろった万能型で、今季も20-20ペース。
・Dバックスの攻撃を牽引する存在。
ルイス・ガルシア Jr.(ナショナルズ)
・打率.281、10本塁打。若手ながら安定感あるプレー。
・ナショナルズの将来の中心選手として期待される。
・NL東地区の新星。
🔹三塁手
ノーラン・アレナド(カージナルス)
・守備の名手として知られ、今季も三塁で高い守備指標を誇る。
・打撃も依然として安定しており、長打力も健在。
・9年連続ゴールドグラブ賞のレジェンド。
アレックス・ボーム(フィリーズ)
・打率.288、出塁率.358。フィリーズの中軸として活躍。
・勝負強さと成長した守備力で評価を高めている。
・初のオールスター選出なるか注目。
🔹遊撃手
ムーキー・ベッツ(ドジャース)
・本職は外野手ながら、今季は遊撃に本格挑戦中。
・出塁率.400超、OPS.925。攻守ともにハイレベル。
・投票人気も高く、ドジャースファンからの支持は絶大。
エリー・デラクルーズ(レッズ)
・今季20盗塁以上のスピードスター。
・身体能力の高さは球界屈指。
・走塁・守備で魅せる“ハイライトマシン”。
🔹外野手(上位3名が先発)
ピート・クロウ=アームストロング(カブス)
・フェーズ1で302万票を集める人気株。
・守備範囲の広さ、走力、選球眼が武器。
・カブスの未来を担うスター候補。
ロナルド・アクーニャ Jr.(ブレーブス)
・昨季のMVP。今季も20-20ペースでプレー中。
・本拠地開催のオールスターで主役級の期待。
・人気・実力ともにトップクラス。
フェルナンド・タティス Jr.(パドレス)
・ケガから復帰し、打撃好調。今季も長打を量産中。
・圧倒的な身体能力で外野守備でも魅せる。
・スター性抜群の存在。
マイケル・ハリス2世(ブレーブス)
・昨年の新人王。堅実な打撃と俊足が魅力。
・守備範囲も広く、ブレーブスに不可欠な存在。
コービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)
・昨季の新人王候補。スピードとパワーのバランスに優れる。
・Dバックスのリードオフマン。
クリスチャン・イエリッチ(ブリュワーズ)
・元MVP。今季は復調傾向にあり、ベテランの存在感あり。
・選球眼とミート力に安定感。
🔹指名打者(DH)
※NLではフェーズ1最多得票だった大谷翔平がすでに先発決定。