アレックス・ロディスが大学野球で初のサイクル安打を達成するには、これ以上ない最高の舞台が整っていた。
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— FSU Baseball (@FSUBaseball) March 26, 2025
フロリダ州立大学(FSU)の9回裏、試合は一進一退の攻防を繰り広げていた中、ロディスは右中間スタンドへと消える“文句なし”のグランドスラム(満塁本塁打)を放ち、8-4での劇的なサヨナラ勝利を決めた。打球がライトスタンドを越えていく中、ロディスはバットを放り投げ、自軍のダグアウトに向かって雄叫びを上げて勝利を確信した。
このグランドスラムにより、ロディスはFSUの打者としては2019年のマイク・サルヴァトーレ以来となるサイクル安打を達成。プログラム史上10人目の快挙となった。
ロディスは1回に二塁打、3回に単打を放ってスタートを切ったが、5回には三振に倒れ、この時点ではサイクル安打の意識はなかったという。だが7回に三塁打を放ち、9回のドラマへとつなげた。
なお、MLB史上、サヨナラ本塁打でサイクル安打を締めくくったのはノーラン・アレナドただ一人で、彼は2017年6月18日、ロッキーズ在籍時の父の日の試合でこの偉業を達成した(エリアス・スポーツ・ビューロー調べ)。
今季これで8本塁打目となったロディスは、この日のグランドスラムで4打点を挙げた。右打ちの内野手で、フロリダ州セントオーガスティン出身のジュニア。1年目をノースフロリダ大学で過ごし、2025年からFSUへと編入してきた選手だ。
しかし、火曜日の試合で活躍したのは彼だけではなかった。かつてのFSUの三塁手で、2024年のドラフト1巡目指名を受けたキャム・スミスにも朗報が届いた。スプリングトレーニングでOPS 1.130、15試合で4本塁打という好成績を収め、アストロズの開幕メジャーロースター入りを果たしたのだ。
このオフにカブスからヒューストンへトレードされたスミス(MLB全体58位のプロスペクト)は、昨年のドラフトで全体14位指名を受けてからマイナー32試合の出場にとどまっていたが、異例のスピードでメジャー昇格を果たした。
そんなスミスの急成長は、かつてのチームメイトであるロディスの記念すべき夜と偶然にも重なることとなった。
引用元:mlb.com