オリオールズ・ラッチマンとブラッドリーの出会い:4歳のスーパーファンがTikTokでヒーローを紹介


ボルチモア発 — メリーランド州フレデリックに住む4歳のブラッドリー・ヘンリーくんは、オリオールズのキャッチャー、アドリー・ラッチマンの最大のファンかもしれません。その証拠に、母親キャスリン・ヘンリーさんのTikTokには、息子がラッチマンを応援したり、まねしたり、喜んでいる様子の動画がずらりと並んでいます。

その中でも特に話題になったのが、3月17日に投稿された1分54秒の動画。キャスリンさんがラッチマンに「息子の誕生日を祝ってほしい」と願って制作したものでした。

その願いは届き、ラッチマンは複数の人からその動画を受け取った後、TikTokに「ハッピーバースデー!!!」とコメントを投稿。

しかし、心温まる物語はそこで終わりません。ラッチマンは、ブラッドリーくんとその家族を試合に招待し、直接会えるようにしたいと考えました。オリオールズの協力のもと、ヘンリー家には試合のチケットと、試合前の舞台裏ツアーが用意されたのです。

調整が進む中、アドリー・ラッチマンに会える可能性は、ブラッドリーくんの頭から離れませんでした。

「毎日朝起きるたびに、『今日はアドリー・ラッチマンに会える日?』って聞いてくるんです」と母のキャスリンさんは語ります。

そして日曜日、ついにその日がやってきました。
ブラッドリーくんはアドリーに会うことができたのです。

ロイヤルズ対オリオールズのシリーズ最終戦の前、ブラッドリーくんとその家族(両親のジムさんとキャスリンさん、7歳の兄J.J.くん、そして家族の友人ガーランド・ホレンバックさん)は、球場の地階にある特別な部屋に案内されました。そこでブラッドリーくんは、憧れのアドリー・ラッチマン選手とついに対面しました。

ラッチマン選手は、自身のバッティンググローブをプレゼントし、さらにブラッドリーくんのユニフォームにサインもしてくれました。

その瞬間、ブラッドリーくんは予想どおり固まってしまい――母親が「スターに圧倒された」と表現したように――憧れの存在を前にして圧倒された様子でした。

これは少年にとって忘れられない特別な瞬間でしたが、それはラッチマン選手にとっても同じだったようです。

「最高ですね」とラッチマン選手。「自分がその年齢だったころを思い出します。どれだけ野球が好きだったか、どれだけ憧れていたか、そんな気持ちに戻れるんです。オリオールズや野球に夢中な子どもの姿を見るのは本当に素晴らしいことです。」


「夢中」という言葉では足りないかもしれません――それほどブラッドリーくんのアドリー・ラッチマン選手への愛は強く、2024年後半にオリオールズがポストシーズン進出を目指していた時期にその想いは一層深まりました。

ジムさんとキャスリンさん夫妻はメリーランド州出身の長年のオリオールズファンであり、自宅では頻繁に試合がテレビに映し出されています。その影響で、二人の息子たちも野球、そしてオリオールズに親しみを持つようになりました――特にブラッドリーくんは。

彼は選手の顔と名前をすっかり覚え、野球カードをめくりながら「この選手は今もチームにいる」「この選手はもういない」と言えるほどに詳しくなりました。そしてそんな中で、ラッチマン選手は彼にとって圧倒的な“推し”になったのです。


2024年のクリスマスは、ブラッドリーくんにとって“ラッチマン一色”の特別な日となりました。祖母からは背番号35のラッチマン・ユニフォームをプレゼントされ、さらに自分専用のキャッチャー用具も手に入れました。それ以来、そのギアは彼のTikTok動画に欠かせない“衣装”になっています。

こうした日々の様子を動画に収め始めたのは、母キャスリンさんの友人との会話がきっかけでした。ほかの母親たちが子どもたちのダンスの発表会や歯が抜けた話をしていた中、キャスリンさんはブラッドリーくんがラッチマン選手の動きを真似したり、オリオールズの実況をそっくりに再現したり、2025年の開幕戦を心待ちにしてカウントダウンする様子を見せました。

「TikTokに載せたら?」という友人たちの一言で投稿が始まりました。

「アドリーがキャッチしてる動画を見せてっていつも言ってきて、彼の動きを真似しながら練習するんです」とキャスリンさん。「ポップフライを捕ったり、二塁送球で走者をアウトにしたりする場面が大好き。マスクを投げるタイミングやスライディングまで再現して、それを動画で撮り始めたんです。可愛いし、楽しいと思って」。


こんな日が訪れるなんて、誰が想像できたでしょうか?
ブラッドリーくんにとって、生涯忘れられない1日となりました。

ラッチマン選手自身も、そんな少年時代を過ごした経験があります。
オレゴン州ポートランド出身の彼は、幼い頃よく父ランディさんに頼んで、家の前庭に即席の野球場を作ってもらい、バッティング練習に夢中になったそうです。

「ベースを8回も9回も走り回って、何をしてるかなんて分かってないけど、とにかく楽しかった」とラッチマンは振り返ります。

きっとブラッドリーくんも、いつか今の時間を同じように懐かしく思い出すことでしょう。

「私はずっと、スポーツは人をつなぐものだと思ってきました。それはみんながひとつになれる何か。まるで“共通の愛の言語”のようなもの、特に野球はそうなんです」と母キャスリンさんは語っています。

結局のところ、これこそが野球の本質なのかもしれません。

「毎日試合があって、どうしても“ゲーム、ゲーム、ゲーム…”とプレーに集中しすぎてしまう。でも、こうした出来事があると、ふと現実に引き戻されるんです」とラッチマン選手は語りました。

「自分が毎日どう振る舞い、どうプレーしているかを、誰かが見ている。子どもたちはそれを見て、影響を受けている。そう考えると、本当に謙虚な気持ちになります」

ジェイク・リル:MLB.comオリオールズ担当
引用元:mlb.com

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