ドジャース・フリーマン 右足首の負傷を感じさせない活躍で勝利に貢献


フェニックス発 —— 今では体調万全に見えるフレディ・フリーマンですが、実は毎試合前に約1時間半かけて右足首の治療を受けており、試合後にも追加のケアを行っています。

これは、昨年のチャンピオンシップを戦い抜く中で大きく痛めた右足首に対して、オフシーズンに手術を受けた彼にとっての“新たな日常”。そのリハビリは決して楽な道のりではありませんでしたが、フィールド上での“新たな日常”は驚異的と言っていいでしょう。

現地日曜日、チェイス・フィールドで行われたダイヤモンドバックス戦では4打数4安打(本塁打1本、二塁打2本)の大活躍。今季打率は驚異の.376にまで上昇しています。4月上旬、足首の影響で数試合欠場していたため、打率ランキングの規定打席には届いていないものの、OPSは1.171を記録しており、120打席以上の選手の中ではアーロン・ジャッジ(ヤンキース)に次ぐ全体2位というハイパフォーマンスを維持しています。

この8か月間にわたる足首の故障と手術、そして過酷なケアを続けながらも、フリーマンはこれだけの結果を残しています。

「彼は本当に妥協を知らない選手なんだ」とデーブ・ロバーツ監督は語ります。「今はもちろんバットも絶好調だけど……それでも彼の足は完璧じゃない。実は遠征が始まった頃にどこかで休養日を設けようかと話してたんだけど、彼はそれを押し切って出場を続けてくれた。そして、そのすべてのプレーがチームにとって必要なものだったんだよ。」


ドジャースがアトランタ、マイアミ、フェニックスを巡る3都市10試合の遠征を終えたばかりですが、この期間はフリーマンにとって今季最長の「休みなし」連続出場となりました。途中交代したのは、大差がついて早めにベンチに下がった2試合だけで、それ以外の8試合ではすべてフル出場しています。

本来であれば、全162試合出場に強いこだわりを持つフリーマンにとっては“いつも通り”の働き。しかし今季は足首の影響もあり、「今をしっかりケアしながら戦うことが、将来の自分を守る」という考えを受け入れざるを得なくなっています。そしてその“将来のための判断”は、レギュラーシーズンが始まるずっと前から現実のものとなっていたのです。


フリーマンは、バットを振り始めたのが1月末、そしてフィールド上で走れるようになったのは2月後半と、オフの調整は決して順調とは言えないスタートでした。スプリングトレーニング終盤には状態をある程度まで戻していましたが、今季開幕前の東京シリーズ(対カブス)は、昨年から引きずる左脇腹の違和感により欠場することとなりました。

さらに、ドジャースの本拠地開幕シリーズには出場したものの、自宅のシャワーで滑って足首を再び痛め、すぐに10日間の故障者リスト入り。ただし、最短期間で復帰しており、本人もその期間が「結果的にプラスになった」と認めています。


「ケガをして以来、今が一番調子がいいと感じてる」と、故障者リストから復帰した際にフリーマンは語りました。「タイガース戦の前より明らかにいい状態。だからこの10日間は本当に大きかった……。言いたくないけど、必要な時間だったのかもしれないね。」

現在もフリーマンは毎日足首にテーピングを施し、さらにかかと用のリフト(ヒールリフト)を装着して、足首の上部が詰まらないように調整しています。それでもなお、時間をかけた治療・ケアは欠かせず、チームからは少なくともオールスター休みまでは続ける必要があるだろうと伝えられています。


それでもなお、フリーマンはキャリア最高クラスのシーズン序盤を送っています。開幕30試合での打率.376は、自己ベストだった2017年の記録を40ポイント上回る驚異的な数字。その2017年だけが、彼が開幕30試合でOPS1.000を超えた唯一の年でしたが、今季もすでにOPS1.171という圧巻の成績を残しています。

「たしかに驚きではあるけど、それって結局、彼が一切“打席を無駄にしない”選手だからなんだと思う」とデーブ・ロバーツ監督は語りました。「常に質の高い打席を積み重ねているし、ある日ふとスコアボードを見たら、打率.360って出ててね……こっちが驚かされたよ。」


これは、デーブ・ロバーツ監督の記憶の中でも「最も安定した期間の一つ」と評されるほどのパフォーマンスです。

フリーマン自身も、約2週間前にパイレーツのポール・スキーンズ相手に2安打を放った夜をきっかけに、「スイングに対する自信が一気に高まった(skyrocketed)」と語っています。

特に印象的だったのは、外角のチェンジアップに逆らわずバットを残して打ち返したライナー性のシングルヒット。その打席が、「自分の状態が本当に良くなっている」ことを確信させてくれた瞬間だったそうです。


この直近10試合も、フリーマンにとっては大きな試練となっていました。

「100%じゃないけど、いい感触はあるよ」とフリーマンは語りました。「十分にやれる状態だと思ってる。……人工芝の球場が続いたし、塁上で走る機会も多かったし、ナイトゲームの翌日のデーゲームもあって、かなりタフだったよ。でも、確かに100%のコンディションじゃないけど、プレー中に足首のことを考えずにいられるくらいには回復してる。」

ソニア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com

目次

📝 初心者向けおすすめ記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次