ヤンキース・コール ”自分の居場所に満足している”

MLB ヤンキース ゲリット・コール

タンパ(フロリダ州)発 —
オフシーズン中、ゲリット・コールがフリーエージェントとして目覚めた朝が何度かあった。ヤンキースとの契約をオプトアウトし、どの球団とも契約できる立場になった彼だったが、常にここに戻るつもりでいた。つまり、幼い頃から応援していたチームのエースとして再びプレーすることだ。

「他のことを考えたわけではなく、ただ残るつもりだった」と、コールは水曜日、ヤンキースの投手・捕手陣が春季キャンプ初日のワークアウトを行ったジョージ・M・スタインブレナー・フィールドで語った。「自分のいる場所に満足しているし、ヤンキー・スタジアムに戻れて嬉しいよ」

コールは昨年11月、契約に残る4年1億4400万ドルのオプトアウト権を行使した。これは以前から予想されていた動きだった。


ヤンキースの筆頭オーナーハル・スタインブレナーは、5年目の3600万ドルを追加することには「納得できなかった」として、オプトアウトを無効にする選択肢を取らなかった。その結果、コールと代理人スコット・ボラスは、2028年までの元の契約を継続することで合意した。

当時、ゼネラルマネージャーのブライアン・キャッシュマンは「必ずしも芝生が青いとは限らない」とコメントし、「彼は今のチームと仕事をするのが好きなのさ」と語っていた。

コールもキャッシュマンの言葉に同意し、「チーム全体で良い話し合いができたし、結局、これまでの道をそのまま進むことに決めた」と話した。

ヤンキースのアーロン・ブーン監督は、コールが残留したことに「安心した」と述べた。
「分からないものさ。優れた投手は市場で非常に魅力的だからね」とブーンは話す。「彼は素晴らしい投手だし、これまでずっと素晴らしい成績を残してきた。でも、フリーエージェント市場に出ると何が起こるか分からないからね」

2024年は、コールにとってヤンキース在籍6年目のシーズンとなる。現在34歳の彼は、ヤンキースで5回目の開幕投手を務める見込みだ。

https://twitter.com/Yankees/status/1889756722526339151

2023年にサイ・ヤング賞を獲得したゲリット・コールだったが、2024年3月に右肘の負傷を負い、シーズンデビューが6月まで遅れた。結果的に17試合に登板し、8勝5敗、防御率3.41を記録。12試合で2失点以下に抑える安定した投球を見せた。

「彼はシーズン途中でスプリングトレーニングをしているようなものだった」と、ヤンキースの投手コーチマット・ブレイクは振り返る。「苦しんだ時期もあったが、シーズン終盤には彼本来の高いレベルの投球を見せてくれた」

コールはポストシーズン5試合で防御率2.17を記録し、ドジャースとのワールドシリーズでは2試合で勝敗つかずの結果となった。ヤンキースと契約した際、オーナーのハル・スタインブレナーは「複数の優勝を期待している」と語っていたが、チームは未だに初タイトルを獲得できていない。

「良い戦いができたと思う」とコールは語る。「自分たちの戦いぶりを誇りに思っているが、それでもシーズンを終えたときは苦い思いが残った。本当に悔しい気持ちだった。競争の世界では、こういう経験は楽しいものではない。でも、こういう経験をすることで選手としての強さが増す」

「誰も見ていないところで努力するための原動力になる。自分を突き動かす燃料のようなものだよ」

順調なオフシーズン調整、球速も上昇

コールはオフシーズンを通して投球プログラムを継続し、「昨年の2月よりも少し前倒しで調整できている」と語る。すでに打者相手のライブピッチングを一度実施し、木曜日に再び登板予定。ブレイク投手コーチによると、球団はコールの球速を昨年以上に注意深くモニタリングしており、現在92〜94マイル(約148〜151km/h)、最速95マイル(約153km/h)に達している。

「しっかり準備ができているという確信がある」とブレイクは言う。「短いオフシーズンだったが、彼にとっては逆に良かったかもしれない。長期間のオフを取ると腕が硬くなりがちだからね。特に年齢を重ねるにつれて、腕の状態は変わる。だからこそ、常に動かし続けることが大事だ。これまでの調整は本当にスムーズに進んでいる」

フリードとの共闘を楽しみに

ヤンキースは今季、コールとマックス・フリードの2枚看板を軸に、ローテーションをチームの強みとする方針だ。コールは、ブレーブスから移籍してきた31歳のフリードとの共闘を楽しみにしている。球団は、ヤンキースの施設を活用することでフリードのパフォーマンスがさらに向上すると期待している。

「彼の仕事ぶりを見ているだけで楽しい」とコールは語る。「偉大な選手に共通することだけど、彼は本当に規律正しい選手だし、チームメートや勝利を大切にしている。一つ一つのプレーに集中し、真剣に取り組む姿勢は、若手選手にとって良い手本になる。チームにとって素晴らしい補強になったよ」

ブライアン・ホック:MLB.comヤンキース担当
引用元:mlb.com

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