マイアミ — カブスのNo.2プロスペクト、ケイド・ホートンが、その評価に違わぬ実力を発揮した。水曜日の午後、ローンデポ・パークでのマーリンズ戦に先発し、力強い速球と巧みな変化球を武器に打者を翻弄。カブスの2-1の勝利に大きく貢献した。
ホートンは今季2度目の登板で、5回1/3を投げて6安打、3四球、3奪三振、1失点(初回の1点)の内容。3つの三振は、チェンジアップ2つとカーブ1つで奪った。
「今日はチェンジアップの感触が良かった」とホートンは振り返る。「スライダーにはあまり手を出してくれなかったから、別の決め球を見つける必要があった。それがうまくはまったね。」
「自信をつけたと思うよ」とクレイグ・カウンセル監督も評価。「今日はチェンジアップを多く投げていたし、こういうラインアップを相手にすると、3つ目の球種がとても重要になる。彼には必要だし、我々にも必要な球。今日はそれに自信を持てたことが大きな一歩だ。」
攻撃面では、カイル・タッカーがカブスの勝利に決定的な役割を果たした。初回に2試合連続となる先制ソロ本塁打を放ち、今季12号をマーク。
好調のタッカーは、直近2試合で8打数6安打。さらに8回にはマット・ショウをホームに迎え入れる決勝点を演出する安打を放った(左翼手カイル・ストワーズの失策で公式にはエラー扱いとなり、打点はつかなかった)。それでも、タッカーのバットが1点差の接戦に勝利をもたらしたのは間違いない。
マーリンズ打線を1失点に抑えたのは、ひとえにホートンの好投によるものだった。
しかし、そのホートンも初回にはピンチを迎えた。2本のシングルを許したあと、オットー・ロペスに四球を与えて満塁の状況に。続くコナー・ノービーには初球のスイーパーを三塁方向に叩かれた。三塁手マット・ショウが難しい体勢で捕球したものの、一塁への送球がやや逸れ、マイケル・ブッシュのグラブを外れてしまい、ノービーにタイムリー内野安打が記録された。
次打者のマット・マーヴィスにも鋭い打球を打たれたが、二塁手ニコ・ホーナーがダイビングキャッチで好守を見せ、ホートンをピンチから救った。
2回もホートンはピンチを迎えた。無死一・二塁の状況から、マウンド前の緩いゴロでダブルプレーのチャンスを得ると、素早く処理して二塁へ送球、併殺を完成させた。さらにアグスティン・ラミレスをライナーで打ち取り、この回も三塁に走者を残しながら無失点で切り抜けた。
「PFP(ピッチャーズ・フィールディング・プラクティス)が大好きなんです」とホートンは笑った。「野球をしているって感じがして楽しい。マウンドに立って投げているだけじゃなくて、実際に試合に関わってる感じがするんですよ。だからゴロをさばいてファーストに投げるのもすごく楽しいですね。」
ホートンは運動能力に優れた選手で、オクラホマ州では二刀流アスリートとして活躍していた。ノーマン高校ではスターQBとして名を馳せ、オクラホマ大学には野球で入学し、フットボール部にはウォークオン(テスト入部)で参加する予定だった。
最終的に彼は野球に専念し、レッドシャツ・フレッシュマン(1年目は出場停止で練習参加)として出場したカレッジ・ワールドシリーズで一躍注目を浴び、2022年のMLBドラフトでカブスから1巡目(全体7位)指名を受けた。マイナーでは2年半で8勝6敗、防御率2.79、WHIP 1.03、190奪三振を記録。2023年にはMiLB.com選出のオーガニゼーション・オールスターに加え、All-MiLBプロスペクト・セカンドチームにも選ばれている。
23歳のホートンは、3回にも二死一・二塁の場面でマット・マーヴィスをフライに打ち取りピンチを脱出。4回以降は安定感を見せ、最後は6回の先頭打者を打ち取ったところで交代となった。
「彼はずっと良い投球を続けていた」とクレイグ・カウンセル監督は語った。「試合が進むにつれて調子を上げ、自信も深まっていった。特に最初の数イニングは厳しい場面もあったけど、それをしっかり切り抜けた。非常に印象的な内容で、6回に入ったことも含めて素晴らしい仕事をしてくれたよ。」
ホートン自身もこう振り返った。
「今日のミゲル・アマヤ(捕手)とのバッテリーはすごくうまくいったと思います。ゾーンを積極的に攻めて、意図を持ってコーナーを狙いにいった。真ん中には甘くならないように心がけて、それがうまくいったと思います。」
引用元:mlb.com