カブス打線 “怪物”スキーンズから1イニングで3本塁打 – 鈴木誠也はマルチホームランの活躍 –


ピッツバーグ発 — パイレーツの怪物投手ポール・スキーンズは、ここ2シーズンで世界中の野球ファンの注目を集めてきました。彼がマウンドに立つたびに、多くの人がその投球を見守るようになったのも当然のことです。それほど彼は圧倒的な存在です。

しかし木曜日、PNCパークで行われたカブスとの3連戦の第3戦(最終戦)で、そのスキーンズからキャリア最多となる3本塁打を放ったカブス打線は、その“怪物”を打ち崩す快挙を成し遂げました。

この8-3の勝利は、カブスの強力打線が今季のメジャーリーグでも屈指であることを証明する結果となりました。

スキーンズ相手に最初の4イニングで強烈な打球を何本も放ち、さらに4四球を選びながらも得点に結びつけることができなかったカブス打線。しかし、ついに5回にその沈黙を破りました――しかも劇的な形で。

この回、シカゴはわずか3本のスイングで試合をひっくり返し、スキーンズを今季初めて5回で降板させました。これまでの登板で常に試合を支配してきたスキーンズが、キャリア最少の2奪三振に抑えられたのも今回が初。まさに、カブス打線がスキーンズに一矢報いたイニングとなりました。


前夜の試合で今季初の3安打を放ち調子を上げていたダンズビー・スワンソンが、5回の先頭打者として登場し、スキーンズのスプリッターをセンターのスタンドに叩き込んで反撃の口火を切りました。

さらに2アウトから、カイル・タッカーがフォーシームを捉えて同点弾を放つと、続く鈴木誠也も3-0からのスプリッターをレフトスタンドへ運び、カブスが一気に逆転。
このイニングは、スキーンズにとってキャリア初の1試合3被本塁打、しかも1イニング3被弾という苦い経験となりました。


2イニング後の7回、鈴木誠也はカイル・ニコラスの甘く入ったスライダーを完璧に捉え、左中間スタンドへ400フィートの2ラン本塁打を放ちました。
この一発はこの試合2本目のホームランとなり、キャリア5度目のマルチ本塁打試合を記録。チームに貴重な追加点をもたらしました。

カブスのクレイグ・カウンセル監督は試合後、「彼は本当にパワフルだ。美しいスイングを持っているし、強い。それに尽きる」と鈴木の活躍を称賛しました。


このシリーズで鈴木誠也は12打数5安打、3本塁打、5打点の大活躍を見せ、シーズンOPSは.990に上昇。これはメジャー全体で5位の数字です。

鈴木は2022年にMLBに挑戦して以来、自分のプレーが大きく進化したと感じていると語りました。

「周りに本当にパワフルな選手が多くて、自分もレベルアップしようと思ったんです。」
「そのために、いろいろな要素をトレーニングに取り入れてきました。日本にいた頃と比べて、確実に自分は強くなっていると思います。」

と通訳のスタンベリー氏を通じてコメントしました。


「今の彼は、とにかく自信に満ちているんだと思う。」と、カブスのクレイグ・カウンセル監督は語りました。

「(どんな打者でも)調子が上がってきて自信を持てるようになると、甘い球が来たときに積極的に振れて、しっかりと良いスイングができるようになる。今日は本当に素晴らしい1日だったよ。特に2本目のホームランは大きかった。」


最初の4イニングではチャンスを活かせずフラストレーションの溜まる展開が続きましたが、カブスのクレイグ・カウンセル監督は3回にチームが選んだ3つの四球が、反撃の兆しだったと見ています。

「要するに、“追いかけていない”ってことなんだ。(スキーンズは)そこで別の手を考えなきゃいけなくなる。彼は今日は確実に変化球を多用していたけど、我々は振らずによく我慢できていた。」

「速球派の投手が相手だと、速球に合わせようとして無理に振りにいきがちだけど、我々は変化球にも手を出さなかった。そうすることで彼はストライクゾーンに投げざるを得なくなるし、コースを攻めきれず、甘い球が来るようになる。」


カブスは4月を終えて、チーム史上初めて6人の選手が月間5本塁打以上を記録するという快挙を達成しました。水曜日の試合では走者を還すチャンスを逃す場面もありましたが、木曜日にはすぐに強烈な反応を見せました。

クレイグ・カウンセル監督はこう語っています。

「試合を通して、スキーンズに対して素晴らしいアプローチができていたと思う。粘り強く打席に立ち、良い内容の打席が多かったし、ボールも強く打てていた。最初の4イニングはもどかしい展開だったけど、(第5回に退場処分を受けた打撃コーチの)ダスティン・ケリーがチームを盛り上げてくれた部分もあるね。それまでに積み重ねたものが、後半に相手を疲弊させることに繋がったのかもしれない。」


ヤンキースやドジャースといった“球界の巨人”たちの陰に隠れがちではあるものの、まだシーズン序盤とはいえ、シカゴの打線は今や同じレベルで語られるにふさわしい存在となっているのは間違いありません。

引用元:mlb.com

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