ドジャース・ゴンソリン 2023年以来の先発で今季初勝利!


ロサンゼルス――久々にドジャー・スタジアムに「Cat Daddy」(Rej3ctz)が響き渡り、プレイボール直前のスタンドを盛り上げました。これは“キャットマン”ことトニー・ゴンソリンの復帰を告げるサインでした。

ゴンソリンは2023年8月18日以来となるメジャー登板で好投を披露。マーリンズとのシリーズ最終戦で6回を投げて被安打6、3失点のクオリティスタートを記録し、勝利投手となりました。ドジャースはこの試合に12対7で勝利し、3連戦をスウィープしました。

マーリンズのカイル・ストワーズに2ランホームランとタイムリーツーベースを許した以外は、ゴンソリンは鋭い投球を見せました。四球を一つも出さず、9奪三振を記録。三振のたびにスタジアムには「ニャー」という猫の鳴き声が響き渡り、ファンを沸かせました。空振りは17回を数え、これは2022年以来最多となりました。

「マウンドに戻れて本当に気持ちよかったです」とゴンソリン。「自分の仕事をして、楽しむこと。それが今日の一番の目標でしたし、すごく楽しめたと思います」

2024年シーズンをトミー・ジョン手術からのリハビリで全休したゴンソリンは、今春のスプリングトレーニングでドジャースの先発ローテーション5番手候補として有力視されていました。しかし、キャンプ終盤にウェイトトレーニング中に背中を痛め、開幕は15日間の故障者リスト入りで迎えることになりました。

「本当にいい状態だったんです……だからこそ、野球と関係ないことでこうなってしまったのは正直キツかった」と、ゴンソリンは先月語っています。「他に言葉が見つからないですね。でも、小さな後退だと捉えて、今回の時間を使ってしっかり立て直し、もっと良い状態に戻れるように頑張ります」


ドジャースはゴンソリンを、トミー・ジョン手術明けの「よくある投手」とは見ていません。彼は昨シーズンの終盤にはほぼリハビリを完了しており、ローテーションの負傷者がさらに出ていれば、2024年のポストシーズンで緊急登板の可能性もあったほどでした。

メジャーのマウンドに1年半以上ぶりに戻る準備を進める中で、30歳の右腕ゴンソリン自身も多少の感情がこみ上げたことを認めています。しかし、水曜日の登板内容からは、そうした緊張はまったく感じられない投球でした。

監督のデーブ・ロバーツは次のように語っています。

「トニーは“違う脳”を持っている。どう受け取るかは自由だけどね」とロバーツ。「彼は今、自分がどういう人間でどういう選手なのかをしっかり理解していて、自信に満ちている。どんな場面でも飲み込まれないし、久しぶりの登板でも特別なことのように捉えず、淡々とこなしていた。今日は本当に良かったよ。」


ゴンソリンの復帰は、2025年のドジャースにとってこれ以上ないタイミングでした。開幕ローテーションの一員である左腕ブレイク・スネルと右腕タイラー・グラスナウの2人が、いずれも投球腕の肩の炎症により離脱しており、復帰時期は未定のままです。

この状況下でゴンソリンが見せた安定感ある投球は、ドジャースにとって大きな戦力補強となりました。


ゴンソリンの復帰により、ドジャースのアクティブロースターには4人の健康な先発投手が揃いました。これから始まるアトランタ、マイアミ、フェニックスを巡る3都市10連戦では、まさに総力戦が求められる状況です。

チームにとっては単なる“もう一人の先発”ではなく、健康であれば常にローテーションを支えてきた頼れる存在が戻ってきたという意味でも大きなプラスです。

捕手のオースティン・バーンズもこう語っています。

「今の時代、先発投手って本当に難しいポジションだと思う。でもトニーのキャリア防御率は3点ちょっとでしょ?優秀な投手だし、オールスターにも選ばれてる。戻ってきてくれて本当に嬉しいよ。」

ゴンソリンがこの先ローテーションをどう支えていくのか、注目が集まります。


この実績こそが、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督がゴンソリンに高い期待を寄せる理由でした。試合前、ロバーツ監督は「6回までは投げてくれると確信している」と力強く語っていましたが、その言葉通り、ゴンソリンは見事に6回を投げ切りました。

これは今季ドジャースの先発投手による6回以上の登板でわずか8度目のことです。

ロバーツ監督は試合後、こう語っています。

「彼の準備、経験、精神面の強さ、そして多彩な球種を操る能力には信頼を置いている。それを今日しっかり見せてくれた。相手(マーリンズ)は非常に積極的にバットを振ってくるチームだが、ゴンソリンの球種の組み合わせなら三振も取れるし、テンポよくアウトも奪えると思っていた。我々が先発に求めていた“安定感”を、まさに体現してくれたよ。」

2025年シーズン、ドジャースにとってゴンソリンの存在がいかに貴重かを改めて印象づける一戦となりました。

ソニア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com

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