フェニックス――大谷翔平が土曜日、チェイス・フィールドで行われたダイヤモンドバックス戦の試合前に、ブルペン調整の新たなステップへと進んだ。
この日、大谷は初めて「アップダウン(回またぎのシミュレーション)」を実施。これは投球の合間に数分間休みを取り、イニング間の感覚を再現するという重要なリハビリ工程のひとつだ。
内容としては、過去数週間と同様、約35球を投げ、球種はフォーシーム・ツーシーム・スプリットのみ。3週間前の父親休暇明けから再開していたブルペン調整の一環だ。
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、このステップについて次のように語っている。
「これは重要な段階だよ。アップダウンの感覚を再現できることが大きい。5〜7分ほどの休憩を挟んだあと、どう身体が反応するかを見るためにも必要なんだ。」
なお、大谷の今後の予定(たとえば変化球すべてを含めたピッチングや、実戦形式での打者相手の登板)については、現時点では球団側から具体的なスケジュールは示されていない。
- 2023年に右肘の内側側副靱帯(UCL)の修復手術を受けて以来、公式戦での登板はなし
- 昨年11月には左肩の関節唇手術も受けており、完全なオフシーズン調整ができなかった
そのため、復帰にはまだ数か月かかる見込みで、今後はシミュレーションゲーム(実戦形式)を通して段階的に調整していく方針。
現在、ブレイク・スネルとタイラー・グラスナウが肩の故障で離脱中のため、ドジャースの先発ローテーションは万全ではない。
クレイトン・カーショウは現地日曜にトリプルAオクラホマシティでリハビリ登板最終戦を迎える予定で、問題がなければロサンゼルス復帰が見込まれる。
とはいえ、ロバーツ監督は大谷の起用について焦る様子はなく、「最も大事な時期」に万全な状態で戻すことを最優先している。
「もちろん、大谷の投球を見ると“今すぐでも力になってくれそう”と思ってしまう。でも、慎重に段階を踏むことが何より重要だと理解しているからね」と語った。
ソニア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com