フェニックス発 — 23歳の誕生日を翌日に控えたポール・スキーンズに、パイレーツはエースにふさわしい最大の贈り物を用意しました。それは、豊富な援護点です。
現地火曜日の試合では6点ビハインドから逆転勝ちし、その勢いのまま現地水曜午後の試合でもバットが爆発。ダイヤモンドバックスを圧倒し、チェイス・フィールドでのシリーズを10対1で制しました。
「投げるのが楽だったよ」とスキーンズは笑顔で語りました。「楽しかった。」
5月はスキーンズとパイレーツにとって試練の月でした。監督交代があり、シーズン序盤に掘った穴から抜け出そうと奮闘中です。スキーンズ自身もなかなか白星に恵まれず、昨季新人王を獲得した際にはわずか3敗しか喫していませんでしたが、現地水曜の試合前時点では5月に0勝3敗。ただ、2.32の防御率を記録していたことからも、責任を彼一人に押し付けるのは酷というものでしょう。
「彼のすごいところは、状況がどうであれ態度を変えないことです」とドン・ケリー監督は語りました。「援護がないときも、今日のように援護があるときも、いつも通りの投球をしてくれます。」
この日のスキーンズの投球は、彼の持ち味が詰まった内容でした。6回2/3を無失点、7奪三振、四球ゼロ。フォーシームの平均球速は98.2マイル(約158キロ)を記録。カーブ以外の6球種すべてで空振りを奪っており、序盤のサイ・ヤング賞候補という立場から、名実ともに有力候補へと成長していることを示す登板となりました。
しかし、パイレーツの今シーズンの出遅れによって、リーグ内では「スキーンズが7月のトレード要員になるのではないか」という憶測も一部で飛び交っています。ですが、ここではっきり否定しておきましょう――そんなことは起こりません。(ゼネラルマネージャーのベン・チェリントンの言葉を借りれば、「まったく話題にすらなっていない」そうです。)
現地水曜日のような登板を見れば、スキーンズが“チームの中心に据えるべき存在”である理由が明らかです。彼はまだ22歳(あと数時間で誕生日ですが)で、通算防御率は2.03。これは、1913年に自責点が公式記録として採用されて以降、200イニング以上を投げた投手の中では、1913〜1914年のダッチ・レナードに次いで歴代2位の数字です。
「ポール・スキーンズのような投手は、そう簡単には現れない存在だ」とケリー監督は語った。「このタイプの投手はごくわずかだ。私が若かった頃、ジャスティン・バーランダーやマックス・シャーザーと一緒にプレーする機会があったけれど、ポールにも彼らと同じような資質が見える。彼がこのまま成長を続けていけば、間違いなくそうなれる。彼は“投げるだけ”の投手ではなく、“投球を組み立てる”ピッチャーだ。彼の仕事ぶり、取り組み方、すべてがそれを物語っている。まさにチームの中心に据えるべき存在だよ。」
スキーンズは自身の将来について多くを語ることなく、その代わりに「勝つためにピッツバーグに来た」とだけ明言してきた。パイレーツは2025年シーズン、まだ思うように勝ちを積み上げられてはいないものの、最近は明らかにチームの雰囲気が軽くなり、結果にもつながっている。直近の3カードのうち2つで勝ち越し、間に昨年の地区王者との4連戦では2勝2敗と健闘した。
それが前進のきっかけとなるかもしれない。
「いい中核メンバーが揃っている」とスキーンズは語る。「ピッツバーグで何かを成し遂げられるチャンスはある。昨年も、シーズンのかなりの部分でその片鱗を見せた。あとは、この流れを続けていくだけだ。」
アレックス・スタンプ:MLB.com記者
引用元:mlb.com