フロリダ州ダニーデン発 — もし可能なら、ブルージェイズのプレーヤー育成施設の屋根の上に、大きなネオンのカウントダウンクロックを設置すべきかもしれない。赤く光るその時計が、刻一刻と時を刻んでいるかのようだ。
ウラジミール・ゲレーロJr.の契約問題は、この球団について語る際に避けて通れない話題となっている。解決策が見つかるまでは、常に議論の中心にあり続けるだろう。我々は、来週火曜日の全体練習開始時にゲレーロ本人のコメントを聞くことを期待しているが、それまではブルージェイズ側の発言が続くことになる。
「我々は、ウラジミール・ゲレーロJr.を長期にわたってチームに留めるために、非常に努力している」と、ゼネラルマネージャーのロス・アトキンスは語った。「その意志は強く、今後も続けていくつもりだ。」
この発言は以前から繰り返されており、今後も変わることはないだろう。思い出してほしい。2023年のウィンターミーティングで、アトキンスGMとフロントオフィスが大谷翔平の獲得交渉に関して徹底的に秘密を貫いたことを。このフロントが一度方針を決めれば、最終的な決着がつくまでその姿勢を貫くのが常だ。
「交渉の詳細について深入りするつもりはない。なぜなら、私が何かを話せば話すほど、交渉が成立する可能性が低くなってしまうからだ。それが我々の目標なのに」とアトキンスは述べた。「ただ一つ言えるのは、我々はあらゆる方法を模索しながら、全力で取り組んでいるということだ。」
しかし、野球においても、この交渉においても、最も重要なのは結果だ。
もちろん、ウラジミール・ゲレーロJr.がアーロン・ジャッジのように、一度フリーエージェントとなって市場を試した後、最終的に自身が慣れ親しんだ球団へ戻る可能性はまだ残されている。しかし、ブルージェイズにとって、それはあまりにも大きなリスクだ。もしゲレーロが契約延長を決断すれば、彼はこの球団の中心的存在となり、今後10年間すべてが彼を中心に回ることになるだろう。
「当然、彼がこのチームに長く残ることは、選手としても、チームメートとしても大きな意味を持つよ」とホセ・ベリオスは語る。「それに、トロント・ブルージェイズのファンは彼を愛している。彼がチームに残ることを望んでいるんだ。まだ決まっていないけど、交渉は行われていると聞いているよ。できれば、みんなが望む形で終わってほしいね。つまり、彼が長くチームに残ることを願っているよ。」
ここで重要になってくるのが“期限”だ。
両者は 2月18日のブルージェイズの全体練習開始日までに合意に達する必要がある。それを過ぎれば、ゲレーロは契約延長の交渉を中断する意向を示している。これはビジネス的にも賢明な判断だ。なぜなら、期限を設けることで交渉の進展を促すことができるからだ。このため、どちらに転ぶにせよ、近いうちに決着がつくと考えられる。
「我々は、ウラジミールの意向を最大限尊重するつもりだし、その姿勢は変わらない」とアトキンスは述べた。「彼の決断を理解し、敬意を払っている。しかし、我々としては決して扉を閉ざすつもりはない。」
José Berríos on Vladimir Guerrero Jr.
— Keegan Matheson (@KeeganMatheson) February 13, 2025
“He wants to be here. The way he’s been talking to me, he wants to be here.”
“Toronto Blue Jays fans love him. They want him on the team.” pic.twitter.com/vIlEcaYQXG
ジョン・シュナイダー監督は、ゲレーロを誰よりもよく知っている。
彼は2017年にハイA・ダニーデンでゲレーロを指導し、その翌春には、年齢を考えれば大胆な決断だったが、ボー・ビシェットとともにダブルA・ニューハンプシャーに昇格させるべきだと強く主張した。シュナイダーは、トッププロスペクトだったゲレーロが一人前の選手へと成長する過程をずっと見守ってきた。
しかし、これはもはや単なる野球の話ではない。それ以上の、もっと大きなものになっている。
「彼はそのあたりを以前より理解しているし、ビジネスとしての側面も分かってきている」とシュナイダーは語る。「彼はこれまで本当に素晴らしい成績を残してきたし、これから先も大きなキャリアが待っている。その舞台がどこになるかは分からないが、もちろんここ(ブルージェイズ)であってほしいね。彼は良い考え方を持っているし、今は自分自身をベストな状態に持っていくことに集中していると思う。あとは自然と結果がついてくるはずさ。」
数字がすべてを決める
ブルージェイズにとっても、ゲレーロにとっても、契約の数字が理にかなうものでなければならない。このような交渉において、金銭以上に重要な要素があることは滅多にない。
しかし、ゲレーロのような選手はそう簡単に見つかるものではない。まだ25歳にして、彼はMLB屈指の打者であるだけでなく、トロントという街とそのファンを愛し、球団の顔であることを全身で受け入れている。そんな選手を手放してしまえば、その存在を取り戻すのに5年はかかるかもしれない。ブルージェイズが求める選手像に、彼以上の適任者がいるだろうか?
「彼はその資質をすべて持っている。我々が求めるものを、彼は備えているんだ」とアトキンスGMは語る。「チームメイトとしての姿勢、今後のチームとの相性、そしてパフォーマンスに至るプロセス。彼の成績はただの偶然ではなく、そこには理由がある。我々はその裏側を知っているし、とても満足している。」
カウントダウンは始まっている。大きく、赤く、まばゆい光を放ちながら——。
キ―ガン・マセソン:MLB.comブルージェイズ担当
引用元:mlb.com