ドジャース・フリーマン キャンプデビュー戦で怪我の影響を感じさせず

MLB ドジャース フレディ・フリーマン

フリーマンは初回の打席でロッキーズの右腕ピーター・ランバートと対戦し、カウント2-2からのスライダーをうまくとらえてセンター前ヒットを放った。「無理をするな」と言われても、フリーマンのプレースタイルは常に全力だ。

ロバーツ監督は試合前にフリーマンと話し、「まずは試合感覚を取り戻すことが大切だ。焦る必要はない」と伝えたが、彼の闘志は衰え知らずだった。

「フレディはとにかく野球が好きな選手。だから、彼をセーブするのは本当に難しい」とロバーツは笑いながら語った。

フリーマンは3回の打席でも粘りを見せ、フルカウントから四球を選んだ。その後の守備では、ベテランらしい落ち着きでゴロをさばき、スムーズな動きを見せた。手術を受けた右足首の影響はほとんど感じさせない。

フリーマンは「やっぱり試合に出るのは楽しいね」とコメント。「シーズンに向けて、しっかり準備を進めていくよ」と力強く語った。


フリーマンはこの日、指名打者として出場したため、試すべき場面があるとすれば走塁だった。そして、その機会はすぐに訪れた。初回の打席でライト前にシングルヒットを放ち、一塁へ向かった。

スプリント速度は23.2フィート/秒。 これは彼にしてはやや控えめな走りで、ロバーツ監督のアドバイスを受け入れたようにも見えた。それでもフリーマンの闘志は健在で、少しでも先の塁を狙おうとする姿勢は崩さなかった。

「今日はすごくいい感じだったよ」 とフリーマンは試合後にコメント。「球もよく見えていたし、ストライクゾーンでしっかり振れた。最後の球はちょっと高かったけど、とにかく今日はたくさんスイングしたかったんだ」 と語った。


フリーマンはこの試合を3打数1安打で終えた。自身の打撃タイミングを確認するため、通常よりも多くスイングを試みたという。

「彼はよく動けていたと思う」 とロバーツ監督は評価した。「初戦にしては球もよく見えていたし、最初の打席のスイングも良かった。正直、予想以上に仕上がっているように見えたし、試合後の状態も問題ないと聞いている」 と述べた。

フリーマンはキャンプ中、ほとんどの練習をテーピングなしで行っていたが、この試合では足首をテーピングして臨んだ。今後もシーズンが深まるにつれて慎重なケアが必要となり、完全に回復するまではテーピングを継続する予定だという。

「おそらくオールスター休みくらいまでは治療とテーピングが続くと思う」 とフリーマン。「1日中立ちっぱなしだからね。下半身のケガはリハビリが難しい。特に足首は」 と語った。


フリーマンは金曜日の予定された休養日を挟み、土曜日のデーゲーム(ジャイアンツ戦)に再び出場する見込みだ。 この試合では再び指名打者(DH)として出場する計画で、日曜日には一塁を守りたいと考えている。 月曜日はチームのオフ日となるため、そこで回復の時間を取り、次の試合に備える予定だ。

フリーマンの理想は、開幕までに約30打席を実戦で経験すること。 3月18~19日の東京シリーズ(カブス戦) での開幕に向けて、できる限りオープン戦やエキシビションゲームで打席に立ち、必要に応じて裏の練習試合などで補うつもりだ。

一方で、金曜日の試合(エンゼルス戦)では、大谷翔平が今春の初出場を果たす予定。 これにより、ドジャースのMVPトリオ(大谷、ムーキー・ベッツ、フリーマン)が揃う日も近づいている。 その際には、昨年と同じ打順(1番・大谷、2番・ベッツ、3番・フリーマン)で並ぶ見込みだ。


昨シーズンはフリーマンにとって激動の一年だった。 オールスター選出となる好調な前半戦を過ごしたが、シーズン途中に最年少の息子マックスがギラン・バレー症候群と診断され、チームを一時離れて家族の看病に専念した。 現在、マックスの体調は回復している。

フリーマンにとって、自身の足首の故障などは、家族が経験した苦難に比べれば些細なことだった。 ワールドシリーズ第1戦での劇的なサヨナラ満塁本塁打について話す際も、「もしマックスが病気にならずに済むなら、自分があの場面で三振していたほうがよかった」 と何度も語っている。

昨シーズンの苦難も栄光も、フリーマンはすでに過去のものとして受け止めている。 とはいえ、時間が経つにつれ、勝利の喜びをより深く味わえるようにもなったという。今はただ、2025年シーズンに向けた準備に集中している。

「毎年、目指すのはただひとつ。優勝することだけ。」 とフリーマンは語る。「だから、目の前のことに集中するのは簡単だ。でも、昨年のことを振り返り、その価値を改めて感じることもできるよ。」

ソンア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com

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