グレンデール(アリゾナ州) — 雨が降る金曜日の午後、キャメルバック・ランチのブルペンでは、二人の左腕が並んで投球練習をしていた。
一人はドジャースでの最初のシーズンに向けて調整を進めるブレイク・スネル、もう一人は18年目のシーズンに備えるクレイトン・カーショウだった。
このセッションは、カーショウにとって春季キャンプ初のブルペン投球となり、ドジャースでの伝説的なキャリアの次なる章へ向けた大きな前進となった。
A couple of Dodgers lefties throwing in the 'pen. pic.twitter.com/zWuO1kA3dr
— Sonja Chen (@SonjaMChen) March 7, 2025
「昨日彼と話したが、とても良い状態だったよ」と、デーブ・ロバーツ監督はカーショウのブルペン投球前に語った。「彼は調子がいいと言っていたし、このブルペンセッションをすごく楽しみにしているようだった。私はただ、ボールが彼の手からどのように出てくるかを見守るだけだ。足の状態も良いと言っていたよ。」
カーショウは、2月中旬にドジャース復帰を正式発表した際に想定していた通りの調整ペースを維持している。昨年11月に左膝と左足の手術を受けた後、シーズン開幕は60日間の負傷者リスト(IL)からスタートする見込みだが、その期間が終わる頃には復帰が近づいていることを期待している。
カーショウ、日本でチームと合流へ
カーショウは3月18日~19日の東京シリーズ(対カブス戦)にはドジャースの遠征メンバーとして帯同しないものの、家族とともに日本へ行き、現地でチームと合流する予定。
「ショウヘイ(大谷翔平)と一緒に日本へ行ける機会はそう多くないから、とてもクールな経験になると思うよ。」
と、カーショウは2月にドジャースと再契約した際に語っていた。
ミラー、復帰に向けて調整中
ボビー・ミラーは、試合復帰に向けてもう一歩前進し、金曜日の午後にライブBP(実戦形式の打撃練習)で1イニングを投げた。対戦相手はマックス・マンシーとアンディ・パヘス。
- 初打席ではマンシーに本塁打を浴びたが、その後は空振りを奪うなど安定した投球を披露。
ミラーは2月20日のオープン戦でライナー性の打球が頭部を直撃し、脳震盪プロトコルに入ったため、これが初の実戦形式の登板となった。幸い深刻な怪我は避けられ、約1週間後にはブルペン投球を再開していた。
試合登板も近づいているが、復帰への道のりは慎重に進める必要がある。
再び危険な打球が…しかしミラーは回避
この日のライブBPでは、最後の投球が再びピッチャー返しとなり、2月20日の事故を思い起こさせる場面も。しかし今回は、ミラーはしっかり反応し、危険を回避することができた。
デーブ・ロバーツ監督は、「(事故後も)完全に野球活動を中断したわけではないが、先発投手として復帰するまでの道のりは長くなる」と慎重な姿勢を示した。
ドジャースは、ミラーを6イニング90球程度の負荷に慣らしながら、先発ローテーションとして春の終わりまでに仕上げる計画。
ロバーツ監督の「注目選手」はコンフォート
デーブ・ロバーツ監督は、春季キャンプの成績をあまり重視しないが、今季ドジャースと1年1700万ドルで契約した外野手マイケル・コンフォートには大きな期待を寄せている。
コンフォートは現在、ドジャースのコーチ陣とともにスイングの修正に取り組んでおり、かつての好調時の形に戻すことを目指している。本人は「まだタイミングが完全には合っていない」と感じているが、春の試合を重ねるごとに徐々に調子が上がってきている。
テオスカー・ヘルナンデスとの比較
ロバーツ監督は、コンフォートの状況を2024年シーズンのテオスカー・ヘルナンデスと比較。
- ヘルナンデスは「実力を証明する」契約でドジャースに加入し、キャリア最高レベルのシーズンを記録。
- その結果、2024年オフにドジャースと複数年契約を勝ち取った。
「彼(コンフォート)のキャリアの成熟度を考えれば、すべてがうまく噛み合ってくるはずだ」とロバーツ監督。
「2024年のテオ(ヘルナンデス)と同じとは言わないが、それに近いイメージを持っている。」
コンフォートが今季復活を遂げれば、ドジャースの強力な打線にさらなる厚みを加える存在になりそうだ。
ニア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com