グレンデール(アリゾナ州) — ドジャースでの最初の春を迎えたブレイク・スネルは、新しいチームメイトやコーチ陣から多くの称賛を受けている。そして、その中でも特に高い評価を与えたのが、同じ左腕投手であるクレイトン・カーショウだった。
「左投手として、常に他の左腕のピッチャーをチェックするけど、ブレイクは今のリーグで一番好きな投手だね」とカーショウは語った。「彼の投球は特別だ。手元から放たれる球の美しさが際立っている。」
お気に入りの左腕投手から「お気に入り」と称される以上の賛辞があるだろうか。
メジャー18年目を迎えるカーショウは、オフに左足と左膝の手術を受け、現在リハビリを進めている。彼は野球史上最高の投手の一人とされ、現役引退後は殿堂入りが確実視されている。そして、彼はキャリアを通じてドジャース一筋という、今では珍しい道を歩んできた。
一方のスネルは、すでに4球団目。レイズでサイ・ヤング賞を受賞した後、2020年オフにパドレスへトレードされ、ジャイアンツを経て今春ドジャースに加入した。新しい環境への適応はすでに経験済みだが、最初の移籍時は苦労したという。
「最初に移籍したとき(2021年)、本当に大変だったよ」とスネルは振り返る。「サンディエゴに移ったとき、自分がどんな選手なのかを見つめ直す必要があったんだ。」
「新しいコーチやチームメイトを知ることに加え、誰かに好印象を与えようとするのではなく、自分自身が正しいことをしていると確信を持つことが大事だった。2021年はおどけたり、面白くしようとしていたけど、今はそういうことは試合ではしないようにしている。」
日曜日のオープン戦では、スネルは3回2/3を投げ、4失点。ドジャースはアスレチックスに7-5で敗れた。それでも、新チームでの順応が進んでいる様子は、カーショウをはじめとするチームメイトからの高評価からもうかがえる。
スネルにとって、ドジャースでの新たな挑戦がどのような結果を生むのか、今後のシーズンが楽しみだ。
今オフに5年総額1億8200万ドルの契約でドジャースに加入したブレイク・スネルは、クレイトン・カーショウと同じクラブハウスでプレーする機会に大きな期待を寄せている。しかし、ドジャースのチームメイトもまた、スネルから多くを学ぼうとしている。
2度のサイ・ヤング賞受賞を誇るスネルは、すでにボビー・ミラーのメンター的な存在としても機能している。ミラーは2月20日に打球が頭部を直撃した影響で調整が遅れているが、スネルとは春季キャンプを通じて親しく交流している。
先週の金曜日、寒さと小雨が降る中、スネルはミラーが事故後初めて実戦形式で打者と対戦する様子を見守っていた。スネル自身は順調に調整を進めているが、調整ペースが異なるミラーとも積極的にコミュニケーションを取っている。
クラブハウスでの存在感
スネルの影響力は、単なるパフォーマンスだけではない。彼の貢献はさりげない気遣いや、クラブハウスでの対話の中にも表れている。
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、スネルがチームにもたらしている影響について何度も言及しており、プレーヤーとしてだけでなく、人間性の面でも大きな価値を持つと評価している。
「彼はトップクラスの選手だ」とロバーツ監督はキャンプ初期に語った。
「自身の仕事に集中しつつ、周囲の選手を成長させる余裕も持ち合わせている。これはスター選手に必要な資質だ。」
ドジャースは、単にエース級の左腕を獲得しただけでなく、チーム全体のレベルを引き上げる存在を迎えたことになる。スネルはすでに、ピッチングの技術以上のものをチームメイトに伝えており、特に若手投手たちにとって貴重な存在になりつつある。
フィールド外での影響力は確かに大きいが、ブレイク・スネルの本当の価値はやはりマウンド上のパフォーマンスにある。昨シーズンは開幕前にジャイアンツと契約が遅れ、スプリングトレーニングを欠いた影響で苦戦したが、シーズン途中から持ち直し、最終的に20試合で防御率3.12という好成績を記録した。
スネルはすでにアリゾナでのオープン戦登板を終えており、次の登板は東京シリーズ前のエキシビションゲームとなる予定だ。
開幕戦(3月18日)では吉野部山本が、第2戦(3月19日)では佐々木朗希が先発すると見られているが、MLB本拠地開幕戦(3月28日)の先発は未定だ。
デーブ・ロバーツ監督のコメントによると、山本と佐々木は国内開幕戦(3月28日・本拠地タイガース戦)では先発しない見込みとのこと。そのため、スネルがこの試合でドジャースの先発マウンドに立つ可能性は十分に考えられる。
「シーズンを通じて成長する」スネル
スネル自身は、初登板がいつになるかにあまりこだわりを持っていない。むしろ、今年はスプリングトレーニングでしっかりと調整ができていることを楽しんでいるという。
「誰もがスプリングトレーニングで**『サイ・ヤング賞のスネル』を期待する**かもしれない。でも、それは現実的じゃない」
「学び、成長し、もっと良くなることが大事だよ」
昨年のような出遅れはなく、万全の状態でシーズンに臨めるスネル。新天地ドジャースで、再びサイ・ヤング賞級のパフォーマンスを発揮できるかに注目が集まる。
ソニア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com