大谷翔平 ドジャースに火をつけ東京シリーズ開幕戦を制す

MLB 大谷翔平 ドジャース 東京シリーズ

東京 — 大谷翔平が東京ドームのフィールドに足を踏み入れると、その姿を見た瞬間、観客席は大歓声に包まれます。しかし、彼がバッターボックスに立つと、場内はほとんど不気味なほどの静寂に包まれます。

ファウルやスイングのたびに、観客席からはざわめきが聞こえてきます。

「彼のすることすべてに対する期待がものすごくて、それは他の選手とは違っていた」と、デーブ・ロバーツ監督は今週初めに語っていました。

火曜日夜に行われた東京シリーズ第1戦でのカブスとの開幕戦(ドジャースが4-1で勝利)で、5回、大谷が今季初安打を放った瞬間、東京ドームのファンはついに歓声を爆発させました。その打球は打球速度107.4マイル(約172.8キロ)のライナーで右方向へ飛び、ドジャースの逆転劇の口火を切る場面となりました。


大谷と打線は、山本由伸の力投を支えました。山本はカブスの今永昇太と投げ合い、5回1失点の好投を見せました。これは、日本人投手同士による史上初の開幕戦対決としても注目されました。

東京シリーズに出場している5人の日本人選手 ― ドジャースの大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希、そしてカブスの今永昇太、鈴木誠也 ― にとって、自国のファンの前でメジャーリーグの一員としてプレーすることは、誇りであると同時にプレッシャーでもあります。

彼らは日本のファンから温かく迎えられていますが、この2連戦は単なる野球の試合以上の意味を持っていると感じている選手も多く、日本人メジャーリーガーを目指す若い選手たちにとっても大きな希望となる機会となっています。


「彼らにとって、今回を楽しむのは少し難しいかもしれない。あまりにも多くのことがあるからね――特に彼らにとっては」と、三塁手のマックス・マンシーは語りました。「時には、これほど大きな瞬間では、楽しむこと自体が難しいんだ。」

「ヨシ(山本)は、明日にはもう少し楽しめると思うよ。今夜は自分の仕事を果たしたから、今度は落ち着いてこの雰囲気を味わえるはずだ。プレッシャーを感じすぎていたとは思わないけど、これほど大きな瞬間では、リラックスするのは簡単じゃないからね。」


普段は冷静沈着な大谷翔平でさえ、フィールド上では感情を抑えきれなかったことを認めました。

「実際にこれほど緊張して試合をしたのは久しぶりでした」と大谷は通訳のウィル・アイアトンを通じて語りました。「そういう意味では、最初の2打席くらいは、慣れるための時間が必要だと感じていました。試合後半にしっかり調整できてよかったです。」


大谷が緊張していたと聞いて、ロバーツ監督は目に見えて驚いた様子でした。

「翔平が緊張しているのを見たことがないんですよ」とロバーツ監督は語りました。「でも一つ感じたのは、日本の国歌斉唱のときに彼がすごく感情的になっていたことです。あれはとても印象的でしたし、彼がどれだけ気持ちを込めていたかがよくわかる瞬間でした。」


ムーキー・ベッツは、感染性ではない病気からの回復をより慣れた環境で行うため、東京を早期に離れ、フレディ・フリーマンも左脇腹の違和感により試合直前に欠場となりましたが、そんな中でも前回のワールドシリーズ王者であるドジャースは、タイトル防衛戦を1勝0敗の好スタートで飾るために、きっちりと結果を出しました。

そして、前回の公式戦――ワールドシリーズの試合――と同じように、大きな5回の攻撃で試合の流れをつかみました。

アンディ・パヘスが1アウトから四球で出塁すると、大谷が続いてヒットを放ち、トミー・エドマン、テオスカー・ヘルナンデス、ウィル・スミスが立て続けに1打点ずつを記録しました。大谷は、ジョン・バーティの送球エラーの間にホームを踏み、2004年の松井秀喜(2得点)に次いで、東京ドームでのレギュラーシーズン公式戦で得点を記録した2人目の日本人メジャーリーガーとなりました。


大谷は9回にも、ライト線に切れるように飛んだ二塁打を放ちました。これも打球速度107マイル(約172キロ)超えの鋭い当たりで、その後、テオスカー・ヘルナンデスのタイムリーヒットでホームを踏み、この試合を締めくくる追加点を挙げました。結果は5打数2安打。これにより、大谷は東京ドームで行われたメジャーリーグ公式戦において、1試合複数安打を記録した日本人選手として、イチロー(2012年)、松井秀喜(2004年)に次ぐ3人目となりました。

東京ドームの観客は、故郷に戻ってきた日本人選手たちに最も大きな声援を送りましたが、ロサンゼルス・ドジャースへの応援も非常に盛り上がっていました。デーブ・ロバーツ監督はたびたび、「ドジャースは日本にとってのメジャーリーグチームだ」と語っており、東京での熱烈な歓迎ぶりはまさにそれを証明するものとなっています。

ドジャース捕手のウィル・スミスは、「まるでホームゲームのようだったよ。あれだけ多くのドジャースファンがいて、太平洋を越えて僕たちを応援してくれるファンがこれだけいるのは、本当に素晴らしいことだ」と語り、「こうして日本に来て、彼らの前でプレーできるチャンスがあるのはとても特別なことだね」と続けました。


ソニア・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次