レッドソックス・デュラン「不適切 」発言でガーディアンズ・ファンと応酬


クリーブランド発――ジャレン・デュランにとって好調だった週末は、日曜日に思わぬ形で幕を閉じました。ボストンが13-3で勝利した試合の7回表終了後、デュランは観客とのトラブルに巻き込まれたのです。

事態が起きたのは、レッドソックスが3点を追加した直後、デュランがフライアウト後にボストンのダグアウトへ戻る途中のことでした。観客がデュランに向かって罵声を浴びせたのです。

試合後、デュランはその発言が、自身が2022年に経験した自殺未遂に関するものであったことを示唆しました。この件についてデュランは、2024年のレッドソックスを追った8部構成のドキュメンタリー『The Clubhouse: A Year with the Red Sox』の中で告白しています。

審判は、イニング終了後に対応するとデュランに伝えましたが、デュランはダグアウトの上部に立ち、バッターボックスで味方が打席に立つ間ずっと観客を見つめ続けました。

そして、ラファエル・デバースが三振してイニングが終わると、デュランはダグアウトを飛び出し、その観客に詰め寄りました。

デュランは試合後、「不適切なことを言われたけど、警備がうまく対処してくれた」と語りました。「警備はすでに状況を把握していて、対応してくれた」。

ガーディアンズは、この件について次の声明を発表しました。

「本日の試合中、ファンがレッドソックスの選手に対して行った行為について認識しており、当球団のファン行動規範に違反したことを重く受け止めています。このような行為の重大性を認識しており、レッドソックス球団、関係する選手、周囲のファンに謝罪します。当該ファンを特定し、今後の対応についてMLBと協力して進めます。訪問選手やファンにとって最高の環境を提供することを目指していますが、本日はそれを達成できませんでした」。

デュランは、ボストンのコーチ陣や一塁審判スチュ・シェアウォーターに一度は制止されたものの、再びファンに接近しようとしました。その後、セドンヌ・ラファエラがデュランを抑えました。

レッドソックスのほぼ全選手がダグアウトから出てきてデュランをサポートし、プログレッシブ・フィールドのスタンドにいた多くのファンも問題のファンを指差して特定しました。

そのファンは、その後座席から逃げ出し、コンコースへ走り去りました。

レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「ダグアウトの隅で見ていたが、警備がよく対応してくれた」と語りました。


ドキュメンタリーの中で、ジャレン・デュランはインタビューに応じ、2021年から2022年にかけて深刻なうつ病に苦しみ、自ら命を絶とうとした経験を明かしました。

現在、デュランはボストンのラインナップの中心となるオールスター選手へと成長しましたが、それでもなお、自身のメンタルヘルスの闘いについて非常にオープンに語っています。

「自分のことをオープンにすれば、それだけ敵にも晒されることになるけれど、自分には素晴らしいサポートスタッフ、チームメート、コーチたちがついてくれている。それが本当にありがたい」とデュランは語りました。

今回の件は、ドキュメンタリー公開以降、デュランが観客からヤジを浴びた初めてのケースだといいます。

なお、デュランがファンとの間でトラブルを起こしたのは今回が初めてではありません。昨年、試合中にファンに対して同性愛嫌悪的な発言をしたことで、2試合の出場停止処分を受けています。

この件について、アレックス・コーラ監督は次のようにコメントしました。 「これは双方向の問題だ。我々は昨年ミスを犯し、そこから学んだ。デュランも個人として成長し、チーム全体も成長した。しかし、限度はある。今回、ファンが発した言葉について、警備側が『一線を越えた』と判断して退場処分にした」。

土曜日のダブルヘッダー第2試合では、デュランが本盗を成功させるなど躍動。日曜日の試合では6打数4安打、1二塁打、1打点を記録し、今季初の4安打試合を達成しました。


ヘンリー・パラテラ:MLB.com記者
引用元:mlb.com

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