ミルウォーキー発 — またひとつの負傷。そしてまたジョー・ライアンの圧巻の投球。そしてもちろん、止まらないツインズのまたひとつの勝利。負傷者が相次ぐ中でも、ミネソタは勝ち続けている。ライアンはブリュワーズ相手に6回を投げて被安打2・無失点・9奪三振の支配的なピッチングを披露し、序盤にリードを奪ったツインズはそのまま守りきって、現地金曜夜にアメリカン・ファミリー・フィールドで3対0の勝利を収めた。
これで12連勝。これは今年メジャー最長の連勝記録であり、1961年に本拠地をミネソタに移して以来、チーム史上4度目の12連勝以上の快挙でもある。ミネソタ時代においてこれを超えたのは1991年のワールドシリーズ優勝シーズンの15連勝のみ。言い換えれば、今の連勝数は、試合終了時の健康なポジションプレーヤーの数(おそらく11人、もしくは10人)より多いということになる。
「陳腐な表現かもしれないけど、まさに“次の男が出てくるだけ”なんだ」と一塁手タイ・フランスは語った。「チームにとって重要な選手を失うのは痛い。でも、このクラブハウスの全員が、自分が主役だと思って準備してる。だからこそ、スッと穴を埋められるんだ。」
金曜日の試合、ミネソタはカルロス・コレア抜きで勝利した。彼は試合前に7日間の脳震とうリスト入りが発表されていた。そしてバイロン・バクストンも、MLBの脳震とうプロトコル下にあり出場できなかった。さらにハリソン・ベイダーも、左鼠径部の張りからの回復途中のため、この日も欠場した。
そして試合中にはウィリー・カストロも負傷した。2回に右膝に自打球を当てたカストロは、その後まもなく交代。診断は打撲で、X線検査では異常なしだったが、ロッコ・バルデリ監督によると、カストロは患部に体重をかけるのが難しい状態だったという。負傷者リスト入りにはならない可能性もあるが、土曜日の試合で起用できない可能性に備えている様子だった。
「彼は足を引きずっていた」と、ロッコ・バルデリ監督は語った。「外野でプレーするには走れないと無理だ。明日(土曜日)もう一度様子を見てみる。彼はタフな選手で、いろんな痛みに耐えてプレーしてきた。明日には彼自身から状態を正確に伝えてもらえると思うが、1〜2日で問題なく戻ってこれることを願ってるよ。」
そして、カストロが抜けた穴を埋めたのが、30歳でメジャーデビューを果たしたライアン・フィッツジェラルドだった。コレアの負傷によって昇格した彼は、カストロ交代後に二塁を守り、別のケガ人の代役として加入していたコディ・クレメンスが外野に回った。
開幕戦(3月27日・セントルイス)でスタメン出場した野手9人のうち、ポジションも含めて当時のまま試合を終えたのはタイ・フランスただ1人。さらにその9人のうち、金曜の試合終了時にグラウンドに残っていたのは3人のみだった。
もちろんこれは故障から復帰した選手がいることも一因だが、それにしても主力の離脱が相次ぐ中、ツインズは異常とも言えるレベルのチーム力で勝ち続けている。
「選手たちがこうした状況を受け入れ、試合ごとにしっかりと対応してきたこと、そしてこれからもそれに対応していくことに感謝している」と、バルデリ監督は語った。「我々が求めることをシンプルに捉えてくれているし、やるべきことを複雑にしすぎずに、いろんなポジションで多くの準備を積んで、チャレンジに挑んでくれている。素晴らしい働きだよ。」
そして何より、チームが勝利を重ねられているのは、ジョー・ライアンが今季ずっと見せている圧巻の投球を維持しているからだ。この日も初回こそヒットと四球、2つの盗塁でピンチを迎えたが、そこからはほぼ完璧。2回以降は走者をわずか2人に抑え、一時は6者連続三振を記録した。直近4登板で25イニング3失点、防御率1.08。 圧倒的な投球内容だ。そして、3点の援護を得た時点で、この日の試合はほぼ決まりだった。 鉄壁のブルペンもそれを支えた。
「3回が終わったあたりで『これはもう勝ったな』って思ったよ」とライアンは語った。「感触は良かったし、ボールのキレも良かった。守備も堅実で、いいタイミングでいいプレーが出た。強く打たれた打球も全部守備に捕ってもらえたし、そういうのも気持ちいいね。」
マシュー・リーチ:MLB.comツインズ担当
引用元:mlb.com