【ボルティモア】ブランドン・ハイド監督のオリオールズでの時代が終わりを迎えた。
オリオールズは現地土曜日、51歳のハイド監督を解任したと発表。また、フィールドコーディネーター兼捕手インストラクターのティム・コッシンズも解任された。三塁コーチのトニー・マンスリーノが、暫定監督としてチームの指揮を執ることになる。
この発表は、現地金曜夜にカムデン・ヤーズでナショナルズに4-3で敗れ、今季の成績が15勝28敗となったわずか14時間後に行われた。選手たちは土曜朝、球場でGMマイク・エリアスからのミーティングでこのニュースを知らされた。
エリアスGMは声明で次のように述べている。
「野球部門の責任者として、このシーズン序盤の不振は最終的に私の責任です。その責任の一部として、将来に向けて新たな方向性を模索するため、困難な決断を下すことがあります。ブランドンには、長年にわたるハードワーク、献身、情熱に感謝します。チームをプレーオフへと導き、ア・リーグ東地区優勝を成し遂げた彼の功績は大きく、ボルティモアにとっても非常に価値あるものでした。彼とその家族の今後の成功を心から祈っています。」
ハイド監督は2018年12月に監督として就任。前月にGMに就任したエリアスとともに、低迷していたオリオールズの再建に取り組んできた。就任当初は苦戦が続き、最初の3年間で通算131勝253敗(勝率.341)と低迷。しかし2022年には83勝79敗と勝ち越し、チームは再び上昇傾向に入った。2023年にはア・リーグ最多の101勝61敗で地区優勝を果たし、ハイド監督はア・リーグ最優秀監督賞を受賞。2024年も91勝71敗でワイルドカードからポストシーズン進出を果たした。
しかし、ポストシーズンでは5試合全敗。2025年はさらなる飛躍と10月での結果が期待されていたが、チームはリーグでも屈指の失望と評される不振に陥り、現時点で勝率は4番目に低く、借金13と大きく負け越している。ハイド監督の通算成績は421勝492敗(勝率.461)。オリオールズ(1954年以降)監督としては通算勝利数で4位となっている(1位:アール・ウィーバー[1,480勝]、2位:バック・ショーウォルター[669勝]、3位:ポール・リチャーズ[517勝])。
オーナーのデービッド・ルーベンスタイン氏も声明を発表。
「私はブランドン・ハイドという人物を非常に尊敬しています。彼の野球知識だけでなく、監督としての卓越したリーダーシップに感銘を受けてきました。彼がこの6年間にもたらした功績は、オリオールズにとっても、ボルティモアという街にとっても非常に大きなものでした。ただし、野球では時に変化が必要です。我々は今がそのタイミングだと判断しました。オリオールズとして、ブランダンのこれまでの貢献に心から感謝し、彼の今後の道に幸多きことを願っています。ブランダンは高潔な人柄の持ち主です。心から感謝しています。」
捕手インストラクターのコッシンズもハイド政権下でのキーパーソンであり、2019年の就任から監督の側近としてチームを支えてきた。新たに監督代行を務めるマンスリーノは2021年から三塁コーチを務めており、これまでクリーブランド傘下で1Aから3Aまでのマイナー監督を歴任してきた。
ベンチコーチのロビンソン・チリノスはそのまま続投。内野コーチ兼三塁コーチは、マイナーの監督経験もあるバック・ブリットンが暫定的に務める。ブルペンコーチ代行には、アシスタント投手コーチのミッチ・プラスマイヤーが就任する。
なお、ハイド監督は今季途中で解任されたMLB監督としては3人目。これまでにパイレーツのデレク・シェルトン、ロッキーズのバド・ブラックが解任されている。オリオールズの監督がシーズン途中で解任されるのは、2010年のデーブ・トレンブリー以来のこととなる。
ジェイク・リル:MLB.comオリオールズ担当
引用元:mlb.com