アストロズ カージナルス・アレナドのトレード交渉再開か!?

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ウエストパームビーチ(フロリダ州)発 —

アストロズがカージナルスの三塁手ノーラン・アレナドのトレード獲得に再び関心を示していることが、複数の関係者の話でMLB.comに明らかになった。

アレナドは昨年12月にアストロズへのトレードを拒否していたが、現在はノートレード条項を撤回し、ヒューストンへの移籍を受け入れる可能性があるという。アストロズはその後、ファーストベースマンのクリスチャン・ウォーカーを獲得しており、これがアレナドの考えに影響を与えたと見られる。ウォーカーの補強は、アストロズが依然として優勝を狙うチームであることを示している。

関係者によると、12月時点でカージナルスはアレナドの年俸の一部として1,500万〜2,000万ドルをアストロズに送ることを検討していたという。アレナドは今後3年間で7,400万ドルを受け取る契約になっているが、ロッキーズが2021年のトレード契約の一環として1,000万ドルを負担することになっており、さらに1,200万ドルは後払い契約になっている。そのため、現在価値に換算するとアレナドが受け取る総額は約6,000万ドルとなる。カージナルスが提示した金額を考慮すると、アストロズの負担は3年間で4,000万〜4,500万ドル程度に抑えられる計算になる。

アストロズは1月にカイル・タッカーをカブスにトレードし、8,500万ドルの年俸削減を実現し、贅沢税(CBT)のラインを下回るように調整していた。しかし、アレナドのようなスター選手を獲得するためなら、再び贅沢税を超えることも辞さない考えだという。

ヤンキースも今オフにアレナド獲得を検討したが、現時点ではDJ・ルメイヒュー、オスワルド・カブレラ、オズワルド・ペラザの3人で三塁の穴を埋める方針を立てている。このため、現時点でヤンキースはアレナドの獲得に動いていない。ただし、スプリングトレーニングで三塁手の成績が思わしくない場合、ヤンキースの関心が再燃する可能性はある。

関係者によると、アレナドが昨年12月にアストロズへのトレードを拒否した理由の一つは、タッカーがカブスにトレードされ、チームの戦力低下を懸念したためだったという。しかし、ウォーカーの獲得により、アストロズが依然として勝利を目指していることが明確になったことで、アレナドの見方にも変化が生まれた。さらに、アストロズはフリーエージェントとなった三塁手アレックス・ブレグマンをレッドソックスに失っており、これもアレナドの市場価値を再評価する要因となっている。

「目標はたくさんあるし、それをすべて達成できると心から信じている」とアレナドは金曜日に語った。「(殿堂入りのことも)考えるし、それを成し遂げたいとも思う。でも、トレードの話と同じで、それを考え始めると、自分にはやるべきことがあることを思い出すんだ」

アストロズは、アレナドを三塁に起用し、カイル・タッカーとのトレードで獲得した3選手のうちの1人であるアイザック・パレデスを二塁に移す可能性が高い。アストロズは今シーズン、2011年から二塁手を務めてきたホセ・アルトゥーベをレフトにコンバートする予定だ。

アレナドは契約にフル・ノートレード条項があるため、どこへ行くか、あるいは移籍しないかの最終決定権を持っている。しかし、関係者によれば、開幕前までにトレードされる見込みが高いという。

アレナドをトレードすることは、カージナルスにとって当初の計画どおり、チームの年俸負担を軽減し、若手中心のチーム作りに完全にシフトするという方針に沿うものとなる。今オフにアレナドを放出できなかったため、カージナルスは計画を変更し、アレナドをスプリングトレーニングに迎え入れることとなった。

もしアレナドを放出すれば、カージナルスは左のスラッガーであるノーラン・ゴーマンを二塁から本来の三塁に戻すことができ、さらにマイナーの有望株トーマス・サジェシの出場機会を確保することが可能になる。また、ゴールドグラブ賞を獲得したブレンダン・ドノバンを二塁に据えることで、ジョーダン・ウォーカー、ラーズ・ヌートバー、マイケル・シアニ、ビクター・スコットIIがひしめく外野のポジション争いを緩和できる。

カージナルスの野球運営部門社長ジョン・モゼリアクは先週、アレナドのトレードを考えるたびに、「彼が本来の力を取り戻したらどうするのか」という不安を抱えていたと明かした。

「(チーム再編を)考えたとき、彼が“本来のアレナド”であり、しかもモチベーションが高ければ、間違いなく我々の戦力になる」とモゼリアクは語った。「彼が“良くなりたい”と強く思っているのは伝わってくる。正直に言えば、今までのトレード交渉の中で、彼が復活することが一番怖かった。偉大な選手には“もう一段上のギア”がある。そして、それを見つけたとき、彼らは特別な存在になる」

「私は彼に賭ける。彼が復活する可能性を否定するつもりはない。もし彼をトレードしていたら、どこかのチームがその“復活したアレナド”を手に入れることになっていたかもしれない。それが怖かった。彼は特別な選手であり、他の誰にもできないことをまだやれる選手だ」

オフシーズンのトレード話に巻き込まれながらも、アレナドはコンディション作りに集中することで気を紛らわせていた。そんな彼が土曜日、ロジャー・ディーン・スタジアムでの試合前、カージナルスファンが大半を占めるスタンドから大きな歓声で迎えられた。この試合では2打数1安打を記録し、その後代走と交代して試合を終えた。試合後、アレナドはMLB.comに対し、「まだ代理人とはトレードの話をしていない」と語った。

カージナルスのオリバー・マーモル監督は、33歳となったアレナドのキャンプでの集中力を高く評価し、「トレードの噂が彼のパフォーマンスに影響を与えることはない」と断言した。

「“まずまずの出来”なんて言葉では言い表せないくらいだ」とマーモル監督は、10度のゴールドグラブ賞を誇るアレナドについて語った。「彼はこれ以上ないほどプロフェッショナルな選手だ。彼はすべてのエネルギーを、自分自身を最高の状態に仕上げ、チームを目標達成に導くために注いでいる。トレードの話も全く気にしていないし、今この場で全力を尽くすことに集中している」

「彼は本当に素晴らしい状態にある」

一方、モゼリアク社長は、アストロズとのトレード交渉についてのコメントを拒否した。また、アレナドがアストロズへの移籍を今回は受け入れる可能性があるのかどうかについても、言及を避けた。

ブライアン・マクタガート:MLB.comアストロズ担当記者
マーク・ファインサンド:MLB.com記者
ジョン・デントン:MLB.comカージナルス担当
引用元:mlb.com

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