デンバー発――“偉大なことは5つ揃ってやってくる”。
少なくとも、水曜日の夜にクアーズ・フィールドでロッキーズを17対2で下したブリュワーズにとってはそうだった。エリアス・スポーツ・ビューローによると、1試合で5点以上を3度のイニングで記録したのは球団史上初の快挙。ミルウォーキーは3回に5点、5回に5点、9回に7点を奪い、開幕4連敗からの巻き返しで過去8試合で7勝目を挙げた。
主役はジャクソン・チョーリオ。キャリア最多タイとなる5打点をマークし、なんと4日間で2度目の5打点ゲームとなった。3回に2点適時二塁打、5回には3ラン本塁打を放ち、チョーリオの連続試合安打は11に到達。この期間中、21歳の外野手は打率.354(48打数17安打)、4本塁打、16打点と絶好調だ。
チョーリオにとって、水曜日は「5」という数字が幸運をもたらした一日だった。しかし、彼にとってその「5」が必ずしも良い思い出であるわけではない。3月27日、開幕戦で5打席連続三振を喫し、モダン・エラ(1901年以降)で開幕戦に5三振した3人目の選手となってしまった時のことだ。
あの試合でブリュワーズは敗れ、その後の3試合も落として開幕4連敗。4試合の合計スコアは15対47と大差だった。
だが、チョーリオの不名誉な「2年目のジンクス」スタートも、チームの2025年シーズンの苦しい立ち上がりも、今でははるか昔の話のように思える。
「1試合だけで誰かが決まるわけじゃない」とチョーリオは通訳を介して語った。「誰だって悪い日がある。毎日ベストを尽くしてプレーすることが大事なんだよ。」
ブリュワーズは、先発投手陣に多くの故障者が出て戦力が大幅に削られる中でも、持ち前の打線の力で流れを変えてきた。序盤は主にジャクソン・チョーリオとブライス・トゥランの活躍に支えられてきたが、水曜日の試合でトゥランはシングル2本を放ち、開幕からの連続試合安打を「12」に伸ばした。この記録は球団史上で2位となるもので、トップは1993年のディッキー・ソーンの「13」。
そして、コロラド遠征に入ってからは、他の主力打者たちも調子を上げてきた。とりわけ目立っているのがクリスチャン・イェリッチとウィリアム・コントレラスだ。2人は水曜日の試合で2試合連続となる本塁打を放った。
イェリッチは9回にセンターのフェンスを越える特大弾を放ち、打球はスタットキャストの推定で465フィート(約142メートル)を記録。これは彼自身の記録としては、2022年にクアーズ・フィールドの上段へ放った499フィートに次ぐ2番目の飛距離だ。
「ただ、いい打席が続いてるってことさ」と、イェリッチはチームの打撃好調について語った。「これが野球ってもんだろ?1週間前は、俺たちは“史上最悪のチーム”みたいに言われてた。でも今週は流れを変えて、すごくいいプレーができてる。シーズン序盤の今、この位置をなんとか立て直せたって感じかな。」
先発投手のほとんどが故障者リスト入りしている現状を考えると、打線がこのタイミングで好調になったのはまさに「これ以上ないタイミング」だった。過去4試合でブリュワーズは合計39得点を記録しており、特にコロラドでの2試合ではロッキーズを24対3で圧倒。クアーズ・フィールドでのシリーズ勝ち越しは、2018年5月10~13日以来、実に約7年ぶりとなった。
「まさに今、必要だったことをやってのけた」と、パット・マーフィー監督は語った。「開幕はスロースタートだったし、投手陣はケガ人だらけだった。でもチームはしっかり反応してくれた。やるべきことをやったんだ。」
打線が火を噴いたとはいえ、やはり勝つためには投手陣の力も不可欠だ。この日先発した左腕タイラー・アレクサンダーは、シーズン初登板時ほどのキレは見せられなかったものの、3回2/3を2失点にまとめた。その後はブルペンが完璧にロッキーズ打線を封じた。エルビス・ペゲーロ(1回1/3)、ニック・ミアーズ(1回)、ジャレッド・コーニグ(1回)、グラント・アンダーソン(2回)というリレーで、計5回1/3を無失点に抑える力投を見せた。
ブリュワーズは今季、ナショナル・リーグ中地区で3年連続の優勝を目指している。これまで何度もその舞台を経験してきたベテランたちは、162試合という長いシーズンの中で予期せぬ障害が必ず訪れることを理解している。
しかし彼らは、そうした困難をどう乗り越えるかも知っている。今季、ミルウォーキーは早くもその試練に直面している。
「シーズン中には、逆境に立たされる時期が必ずある」とクリスチャン・イエリッチは語った。「全員が揃っているわけじゃないし、誰かがステップアップして役割を果たさなきゃいけない。みんな本当に素晴らしい働きをしてくれてるし、このまま良いプレーを続けていきたいね。」
マニー・ランドワ:MLB.comデンバー担当
引用元:mlb.com