プロゴルファーの息子でもあるジョーブがマスターズウィークにMLB初勝利を飾る

ジャクソン・ジョーブ タイガース MLB

ミネアポリス発――プロゴルファーの息子がマスターズ開催週末にメジャー初勝利を挙げたというのは、ある意味で象徴的かもしれません。その勝利はまさに、スコアを抑える「我慢のゴルフ」ならぬ「我慢のピッチング」から生まれました。

ジャクソン・ジョーブが3歳のとき、彼は父ブランド・ジョーブとともに、2006年マスターズのパー3コンテストに同行しました。ブランドはその年、マスターズに3度目の出場を果たし、決勝ラウンドにも進出しました。しかし、ジャクソンが成長するにつれ、彼の関心はゴルフではなく、野球へと傾いていきました。

22歳となった右腕ジョーブが土曜日、ツインズの本拠地ターゲット・フィールドのマウンドに立ったとき、彼の頭にあったのは「ピッチカウント」であり、「スコアカードの打数」ではありませんでした。先頭打者マット・ウォルナーに対して0-2と追い込んでからの四球を与えた場面は、彼にとって非常に悔やまれるもの。そして続く元タイガースのウィリー・カストロには内野安打を許し、無死一・二塁という厳しい状況で、ツインズ中軸との勝負を迎えることとなりました。


しかし、野球もゴルフも同じように、成功のためには逆境に対処し、調整を重ね、自ら流れを変えることが求められます。今季これまでの2試合で長いイニングを投げきれなかったジャクソン・ジョーブは、「今回はそうさせまい」と強く心に決めていました。

「とにかくゾーンに戻って、ストライクを投げることに集中したんだ」とジョーブは語ります。「三振を狙いにいくんじゃなくて、ストライクを投げることに徹したんだ。」

土曜日の試合でタイガースが4-0で勝利し、自身は6回無失点の快投を演じたあと、ジョーブはロッカーの前で淡々としていました。球速は最速98マイルを記録し、カーブは回転数3000rpm超え。数字だけ見れば派手ですが、ミネソタ打線を相手に必要だったのは「完璧な球」ではなく、「的確なストライク」でした。

「あまりにも鋭い球を投げようとして、勝負にならないような球になってはいけない」とタイガースのA.J.ヒンチ監督は言いました。

その言葉どおり、ジョーブは1人ずつアウトを積み重ねました。ツインズの中軸打線を打ち取り、トレバー・ラーナックを三振に仕留めたあたりから完全に波に乗り、最終的には13者連続アウト、そして最後の18人中17人を退ける快投となりました。

試合後、ツインズのロッコ・バルデリ監督はこう語っています。

「若い投手に対して求めるのは、持ち球でストライクゾーンを攻められるかどうか。それはこのレベルでやっていくには必要不可欠なことだ。我々も攻略を試みたが、彼はゾーンを攻め続け、我々にはその対応策がなかった。」


ヒンチ監督はこう語っています:

「時には彼は、扱える球種が多すぎるんじゃないかと思うこともある。でも実際にはそうじゃない。なぜなら、相手打者のスタイルに応じてすべての球種が必要だから。彼は必要な時に的確に球種を使い分ける能力があるんだ。」

ジョーブが許したもう一つのヒットは、5回1アウトからエドゥアール・ジュリアンに打たれたライトへのライナーでした。しかしその直後、ハリソン・ベイダーをダブルプレーに仕留め、走者はすぐに消えました。この併殺打は、ジョーブが2ボール0ストライクから投じた速球によって誘発されたものでした。


ジョーブの粘り強いピッチングは、試合を通じてロースコアの展開を保ち、タイガースにとって貴重なリードを守る働きをしました。そのリードは、1回のトーケルソンの犠牲フライと、4回のジャスティン=ヘンリー・マロイの犠牲フライで築かれたものでした。

ツインズが先発のクリス・パダックに代えて、左打者のケリー・カーペンターとライリー・グリーンに対して左腕のコーディ・ファンダーバークを投入すると、タイガースはその隙を突いて試合を一気に動かしました。カーペンターの先頭打者シングル(今季左投手からの3本目のヒットで、昨年の総数に並ぶ)でチャンスを作ると、トーケルソンが甘く入ったスライダーを左中間2階席の壁に直撃させる特大421フィートのツーランホームラン。これが彼にとって今季4本目の本塁打となりました。


昨年タイガースは、メジャー初勝利を挙げた新人投手たちを盛大に祝福する恒例行事として、クラブハウス内にあるあらゆるもの――食べ物からトイレタリー用品まで――を使って彼らを“洗礼”しました。そして土曜日、その洗礼を受ける番がジャクソン・ジョーブに回ってきました。それはグリーンジャケット(※マスターズ優勝者に贈られるもの)ではありませんでしたが、彼にとっては誇らしく身にまとうものでした。

「みんなめっちゃ盛り上がってたよ」とジョーブ。「全部やられた。完全にフルコースだった。」

ジェイソン・ベック:MLB.comタイガース担当
引用元:mlb.com

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