オフシーズンの目玉が、メジャーリーグのキャリアをロサンゼルス・ドジャースのユニフォームでスタートさせることになった。
日本の逸材、佐々木朗希がドジャースと契約することで合意したと、現地金曜日の午後に自身のInstagramで発表した。球団からの正式な発表はまだない。
世界で最も才能ある若手投手の一人と見なされている佐々木は、所属する日本プロ野球の千葉ロッテマリーンズからポスティングされ、木曜日までにメジャーリーグ球団と契約する必要があった。佐々木は25歳未満のため、国際アマチュアFA(フリーエージェント)として扱われ、球団には6年間の保有権が発生する。また、2025年シーズンは新人の年俸を受け取ることになる(加えて、The Athleticの報道によると、契約金として650万ドルが支払われる予定)。
佐々木がドジャースにフィットするのは明白だった。
代理人のジョエル・ウルフは、佐々木の希望について詳しくは明かさなかったものの、市場規模や立地、チームの成功度、日本人選手の在籍状況といった要素について話し合いがあったことを認めている。
佐々木自身もそれらの要素について考えていたが、「他の選手とは典型的な見方が違うようだ」とウルフは語った。佐々木にとって最も重要なのは、史上最高の投手の一人になるための環境が整っていることだという。
これこそが、佐々木がこのタイミングでメジャー挑戦を決断した大きな理由の一つだった。あと2年待てば、より大きな契約を手にすることも可能だった。例えば、山本由伸はメジャーで一球も投げる前に12年3億2500万ドルというMLB史上最高額の投手契約を手にしている。
佐々木は世界でも屈指の剛速球を誇り、100マイル超の速球と決め球のスプリッターが最大の武器だ。スプリッターはメジャー屈指の決め球となる可能性を秘めている。
身長6フィート3インチ(約190cm)の速球派右腕は、2021年に19歳でNPBデビューして以来、日本球界のトップ投手の一人として活躍し、「令和の怪物」との異名をとる。千葉ロッテでの4シーズンで29勝15敗、防御率2.10、394回2/3を投げ505奪三振(9イニング平均11.5奪三振)を記録した。
佐々木のキャリア最大のハイライトは、2022年4月10日に達成した完全試合だ。この試合で彼は19奪三振を記録し、対戦相手は同年のNPBチャンピオンとなるオリックス・バファローズだった。さらに、試合途中には13者連続三振のNPB記録も樹立した。
日本球界で佐々木と肩を並べる存在だったのは、3度の沢村賞受賞を誇る山本由伸だけだった。山本は2023年オフにオリックスからFAとなり、12年3億2500万ドルの契約でドジャースと合意。ロサンゼルスで大谷翔平とチームメイトとなり、ワールドシリーズ制覇を果たした。
日本では2023年4月14日、佐々木と山本が初めて投げ合い、佐々木が投手戦を制した。山本も6回1失点9奪三振と好投したが、佐々木はそれを上回る7回無失点、被安打1、11奪三振の快投を見せ、千葉ロッテをオリックス相手の完封勝利に導いた。
2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、世界の野球ファンは佐々木の実力を目の当たりにした。侍ジャパンの一員として金メダルを獲得したこの大会で、佐々木は「できるだけ早く、最高レベルの舞台でプレーすることが自分にとって最善だ」と確信を深めた。
佐々木はWBCでチェコ代表戦とメキシコ代表戦の2試合に先発し、計11奪三振を記録。その中には、ランディ・アロサレーナ(101.8マイルの速球)やアレックス・ベルドゥーゴ(91.2マイルのスプリッター)といったMLBの強打者たちを抑えた場面も含まれる。大会中の速球の平均球速は100.3マイルで、65球中47球が100マイル超えを記録。スプリッターの平均球速は90.9マイルで、空振り率は60%に達した。
代理人のジョエル・ウルフは12月30日に「WBCでダルビッシュ有、大谷翔平とともに過ごし、さらに今永昇太がメジャー1年目の前半で圧倒的な投球を見せるのを見て、佐々木は悟ったのだと思います。『次のレベルへ行くには、世界最高の選手たちと毎日対戦し、MLBの球団が持つあらゆるリソースを活用しなければならない』と。彼は単にNPB史上最高の投手の一人になるだけでなく、MLB史に残る投手になりたいのです」と語った。
ドジャースは、MLBレベルの投手をさらに成長させることに長けた球団であり、佐々木がその才能を最大限に発揮できる環境を提供できる。すでに高いレベルで成功を収めている佐々木に大幅なフォーム改造は必要ないが、さらなる進化のための調整を施すことで、MLB屈指の投手へと成長できる可能性がある。
ロサンゼルス・ドジャースは開幕時に6人制ローテーションを採用すると予想されており、佐々木朗希はその一角に加わることになる。これにより、日本で慣れ親しんだ登板間隔を維持できる見込みだ。彼はブレイク・スネル、山本由伸、タイラー・グラスナウに加え、トニー・ゴンソリン、ダスティン・メイ、ランドン・ナックのうちの誰かとともに、ドジャースの開幕ローテーションを構成することになるだろう。
さらに、ドジャースは佐々木がロサンゼルスにいる間、一貫して競争力のあるチームを維持できることをほぼ確約できる。これは多くの球団が提供できるものではない。
佐々木の獲得は、将来性が高くコスト面でも魅力的なコントロール可能な才能を加えたことを意味し、ドジャースが長期的に注目すべきチームであることを改めて示している。それは決して新しいことではなく、球団はすでに複数の重要な戦力を長期契約で確保している。
ドジャースはワールドシリーズ連覇を目指しており、佐々木の加入はチームの可能性をさらに押し上げるものとなる。
デビッド・アドラー:MLB.com記者
ソンジャ・チェン:MLB.comドジャース担当
引用元:mlb.com