東京 — 火曜日のスター選手が集結した開幕戦に続き、「東京シリーズ」は水曜日、ドジャースがカブスをスイープして幕を閉じた。
大谷翔平と佐々木朗希の活躍により、ドジャースは東京ドームでのシリーズ第2戦でカブスに6-3で勝利し、日本での2試合を制して2025年のMLBレギュラーシーズンを開幕2連勝で飾った。
大谷は今季第1号のホームランを放ち、佐々木は記憶に残るメジャーデビューで圧巻の投球を披露。連覇を目指すワールドシリーズ王者は無敗のままロサンゼルスに戻る。
以下は東京シリーズ第2戦の注目の10シーン。
1. 大谷翔平 期待通りの一発
大谷について、もう何を語ればいいのだろうか?火曜日に主役となった彼は、水曜日も再びストーリーの中心だった。東京中の看板や広告を飾る男は、初回にフェンス直撃の打球を放ち、観客の大歓声がそのボールに“もう一押し”を送るかのようだった。
そして第5打席で遂に成功を収めた。ドジャースのスーパースターは、カブスの救援投手ネイト・ピアソンの99マイル(約159km)の速球を捉え、右中間スタンドをわずかに越える特大の一発を放った。大谷の一撃でドジャースは6-2とリードを広げた。
大谷はMLBのレギュラーシーズンの試合で東京ドームで本塁打を放った2人目の日本人選手となった。最初の選手は2004年にヤンキースの松井秀喜だった。
このホームランは、ファンがフェンス越しに触れる前にボールが境界を越えていたかを確認するためのリプレイ検証を経て、判定がそのまま「本塁打」として確定した。
2. ファンは本当に、本当に大谷を見たがっていた
東京ドームの雰囲気は、大谷が打席に近づくたびに一変した。9回表、最後の打席が巡ってくると気づいた瞬間、球場全体にまるで電流が走るような興奮が広がった。そして大谷が打席に立つと、ほぼすべての観客、さらにはプレス席の多くの記者たちまでもが、その瞬間を記憶に刻もうとカメラやスマートフォンを掲げた。「大谷が東京ドームに戻ってきたこの瞬間、自分はそこにいた」と記録するために。


大谷が7回に敬遠されたとき、東京ドームを埋め尽くした観客から週末初めてのブーイングが沸き起こった。
そして9回、ミゲル・ロハスが出塁し、大谷にもう一度打席が回ることが確実になると、球場は歓声に包まれた。だが、夢のような結末とはならず、大谷はこの打席で四球を選び、試合を終えた。
それでも東京のファンは、試合後にもう一度、大谷を目にすることができた。野球界のユニコーンとも称される彼が、日本の伝統的な「ヒーローインタビュー」のためにフィールドへ戻ってきたのだ。
3. 佐々木がMLBデビュー
ドジャースの若き速球派、佐々木朗希のデビューは、ロサンゼルスで迎えても十分話題になっただろう。だが、母国・日本のファンの前で東京でその瞬間を迎えたのは、まさに絶好の舞台だった。
この冬に注目を集めた佐々木の球種が随所に光ったが、緊張もあったのか制球に苦しみ、わずか3回で5四球を与えた。それでも、満塁のピンチを切り抜け、チームを試合にとどめた。
押し出し四球で1点を許したものの、その後は2者連続三振でこのピンチを脱出。3-1のリードを守った。
マイケル・ブッシュを98マイル(約158キロ)の速球で見逃し三振に仕留め、続くマット・ショウは86マイル(約138キロ)の鋭いスライダーで空振り三振。マウンドを降りる佐々木は、力強く拳を握った。
4. トッププロスペクト、マット・ショウが初安打&華麗な守備
昨秋、プレミア12でアメリカ代表として東京ドームでプレーしたカブスのトッププロスペクト、マット・ショウが、この球場でメジャー初安打を記録した。5回、投手ジャック・ドライヤーのグラブに当たって転がったボテボテのゴロを俊足で内野安打にした。
さらに、守備でもショウは見せ場を作った。7回には三塁でトミー・エドマンの痛烈な打球にダイビングキャッチで対応し、ヒットを阻止するファインプレーを披露。
そして9回、同点のチャンスで打席に立ったショウ。鋭い打球を放つも――
5. ロハスが華麗な守備で試合を締めくくる
ミゲル・ロハスは名うての守備職人であり、その実力を水曜日の夜に存分に見せつけた。試合の最後、ショウが同点打を狙って放った強いゴロに反応し、ロハスは遊撃の深い位置で見事な守備範囲を見せ、ファーストへのロングスローでアウトに仕留めた。
このプレーで試合終了。ドジャースは無傷の2連勝でアメリカに凱旋。ワールドシリーズ王者として、昨シーズンからの連勝記録を継続させることとなった。
6. エドマン、2025年シーズン第1号本塁打を放つ
トミー・エドマンは、ドジャースではまるで別人のような打者だ。2023年のWBCで韓国代表として東京ドームに立ったエドマンが、再びこの球場で輝いた。水曜日の試合で、2025年シーズンのメジャー第1号本塁打を放ち、チームを勢いづけた。
第2戦3回、ジャスティン・スティールの高めの速球を捉え、左中間スタンドへ豪快な一発。ドジャースのリードを3-0に広げ、東京ドームの観衆を総立ちにさせた。

7. タッカー、カブス移籍後初ヒットを記録
カイル・タッカーが9回に移籍後初ヒットを放った。左翼フェンス直撃の104マイル(約167キロ)の逆方向二塁打だった。
タッカーはオフシーズンにアストロズとのトレードでカブスに加入した注目の新戦力。その存在感を早速示す一打となった。
8. キケが豪快な一発を放つ
キケ・ヘルナンデスは大舞台での活躍が光る選手。そのキケがこの日ドジャース2本目となる本塁打を放った。4回にスティールから放った打球は、打球速度110マイル(約177キロ)の特大弾で左翼席へ一直線。リードを5-1に広げた。
東京ドームの観衆も、打った瞬間にそれとわかる完璧な一発に大きな歓声を送った。
ヘルナンデスは東京での滞在を明らかに楽しんでいた様子で、火曜日の試合には特製の日本代表サッカーのユニフォームを着て登場するなど、遊び心も全開だった。
Kiké Hernandez at the pregame press conference with a Japan national team soccer kit pic.twitter.com/BBG4TEZlKC
— Michael Clair (@michaelsclair) March 18, 2025
9. マンシー、5か国目でヒット達成
“Mr. Worldwide”ことマックス・マンシーが、ついに5か国目でのヒットを記録。2回に放った二塁打により、マンシーはこれまでの米国、カナダ、メキシコ、韓国に加え、日本でもヒットを放ったことになった。
これでマンシーは、MLB史上5か国または地域でヒットを記録した4人目の選手となり、エドガルド・アルフォンゾ、ポール・ゴールドシュミット、ザンダー・ボガーツに仲間入りした。
Max Muncy joins an exclusive list of players after picking up a hit in Game 2 of the #TokyoSeries. 🌏 pic.twitter.com/lKK8IMrijc
— MLB (@MLB) March 19, 2025
10. 和太鼓、Little Glee Monster、上原浩治の始球式が試合前を彩る
火曜日のポケモンをテーマにしたチーム紹介(巨大なピカチュウのマスコットがフィールドを歩いた)に続き、水曜日の第2戦では、ドジャースとカブスの選手が日本の「和太鼓」の演奏に合わせて紹介された。
その後、J-POPグループのLittle Glee Monsterが米国と日本の国歌を披露し、スタジアムを盛り上げた。
元リリーフ投手の上原浩治が始球式を務めた。上原は日本では読売ジャイアンツでプレーし、MLBでは2013年にレッドソックスでワールドシリーズ制覇を経験、そしてキャリアの最後はカブスで締めくくった。
マイケル・クレア:MLB.com記者
デビッド・アドラー:MLB.com記者
引用元:mlb.com