ジャイアンツ 延長でアダメスのサヨナラタイムリーでホーム開幕戦を祝う

ウィリー・アダメス ジャイアンツ MLB

サンフランシスコ — 2025年の本拠地開幕戦でマリナーズを迎える前、ジャイアンツはオラクル・パーク25年の歴史を彩る名場面のハイライト映像を場内で上映した。

バリー・ボンズの歴史的な本塁打記録への挑戦。J.T.スノーが当時3歳だったダレン・ベイカーを救ったシーン。マット・ケインの完全試合。3度のワールドシリーズ制覇。そして、ヘリオット・ラモスによる球団初の右打者によるスプラッシュヒット。

そして金曜日、ウィリー・アダメスがその歴史に、もうひとつ忘れられない試合を加えることとなった。


アダメスは延長11回裏、2アウトから起死回生の2点タイムリーを放ち、ジャイアンツを劇的な10対9の勝利へと導いた。この試合は、実に7度もリードが入れ替わる乱打戦となり、試合時間は4時間3分。2023年にピッチクロック制度が導入されて以降、サンフランシスコで行われた最長試合となった。

ジャイアンツは延長11回表、スペンサー・ビベンズのワイルドピッチでマリナーズに1点を勝ち越されたが、その裏に最後の反撃を見せ、劇的な幕切れへとつなげた。


ルイス・マトスが延長11回裏の自動二塁ランナーとしてスタートすると、サム・ハフのゴロで三塁へ進塁。続くタイラー・フィッツジェラルドが四球で出塁し、二塁を盗んで得点圏にランナーを二人置いた場面で、ウィリー・アダメスが打席に立った。

そして、アダメスはカルロス・バルガスの初球カッターを右方向へライナーで弾き返し、サヨナラ打を記録。これはアダメスにとってキャリア通算6本目のサヨナラヒットとなった。

この勝利は、1958年以降でジャイアンツにとって本拠地開幕戦12度目のサヨナラ勝ちとなり、チームは今季6勝1敗と好スタートを切っている。

「本当に最高の瞬間だったよ」とアダメスは語った。
「もちろん素晴らしい試合だったし、最後まで全員が粘って戦った。こういう粘りを見せられるチームっていうのは、本当に良い兆しだと思う。何度リードを奪われても、必ずやり返した。それがすごく嬉しい。神様に感謝したいし、勝ちきれたことに本当に満足してる。明日もこの勢いでいきたいね。」


アダメスの土壇場でのヒーロー劇は、それまでにチャンスを逸していたジャイアンツの流れを取り戻す一打となった。特に9回裏には、絶好のサヨナラ機を逃していた。

この回、ベイリーが右翼フェンス上部を直撃する二塁打で出塁し、代走としてクリスチャン・コスが起用された。コスはすぐさまグレゴリー・サントスのワイルドピッチで三塁へ進塁し、無死三塁の絶好機が訪れた。

しかし、ここでジャイアンツは得点を奪えなかった。フィッツジェラルドが右翼へのフライを打ち上げるも浅すぎてコスは本塁へ突入できず。続くラモンテ・ウェイドJr.(この日6打数3安打2打点)は敬遠され、アダメス、イ・ジョンフとの中軸勝負となったが、アダメスはポップフライ、イ・ジョンフは内野ゴロに倒れ、8対8の同点のまま試合は延長戦へともつれこんだ。


「本当に波乱万丈な試合だったよ」とボブ・メルビン監督は語った。
「うまくいったこともたくさんあったし、もちろんうまくいかなかったこともあった。まあ、両方だね。でも、あれだけの満員の観衆の中で迎えた開幕戦としては、素晴らしい一戦だったと思うよ。誰ひとり途中で帰らなかったし、毎回のようにドラマがあった。少なくとも、いい“ショー”は届けられたんじゃないかな。」

一方、ジャイアンツの本拠地開幕戦で先発したジャスティン・バーランダーは、2012年ワールドシリーズ第1戦以来となるオラクル・パークでの登板だったが、復帰登板は短いものに終わった。2回1/3を投げて被安打5、3失点という内容で、早めにマウンドを降りることとなった。


42歳のベテラン右腕バーランダーは、初回にフリオ・ロドリゲスにソロ本塁打を浴び、その後もリズムをつかめなかった。3回にはマリナーズ打線に粘られ、わずか1イニングで35球を要し、結局この回を投げ切ることもできなかった。

そのきっかけとなったのが、カル・ラリーによる13球に及ぶ粘りの四球で、これで1アウト満塁となり、打席にはランディ・アロザレーナ。彼も四球を選んで押し出しの1点を献上し、続くホルヘ・ポランコが中前に同点タイムリーを放ったところで、バーランダーのこの日の登板は終了となった。


一方で、もう一人の新戦力――ウィリー・アダメス――は、攻守両面で波乱に富んだ午後を過ごした。総額1億8,200万ドルでジャイアンツに加入したアダメスは、5回にフリオ・ロドリゲスの鋭い打球をジャンプ一番で好捕し、スタンドを沸かせた。

しかしその次の打席では、ロドリゲスが時速111.1マイル(約179キロ)の痛烈な打球をアダメスのグラブをかすめるようにして弾き、1アウト一・二塁のチャンスを演出。さらに7回には、アダメスは2本の強烈なゴロを処理しきれず、守備でも苦しんだ。

「今日はマジで、殺しにかかってきてたね」とアダメスは苦笑いしながら語った。
「もちろん、これは友好的な競争だけど、いいチーム、いい選手たちと戦うときは、こういう展開こそが望ましいんだよ。」


ジャイアンツは金曜日の試合前まで、今季メジャーで唯一エラーを記録していないチームだった。しかし、フィッツジェラルドがカル・ラリーのセンター方向へのゴロを処理しきれず、この無失策記録はそこで途切れた。そのプレーから流れが崩れ、カミロ・ドバルがマリナーズに3点の自責点なしの得点を許す結果となった。

それでもサンフランシスコは、自らのミスを打線の力で挽回。6回裏に再び2点を奪い返し、試合を8対8の同点に戻した。

「いいチームっていうのは、いろんな形で勝つ方法を持ってるんだ」とバーランダーは語った。
「スプリングトレーニングでも言ったけど、このチームには何か特別なものがある。ちょっと過小評価されてる気もするけど、まだ序盤とはいえ、このチームがかなり強いっていうのは見えてきてると思うよ。」

マリア・グアルダード:MLB.comジャイアンツ担当
引用元:mlb.com

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