ヤンキースキャンプで過熱する三塁手争い

MLB オズワルド・カブレラ

ノースポート(フロリダ州) – ヤンキースにとって DJ・ルメイヒューのスプリングトレーニング中の負傷はデジャヴのようなものかもしれない。しかし、開幕戦の三塁手候補の若手選手たちにとっては、チャンスが巡ってきた。

ルメイヒューの復帰時期は未定であり、彼は土曜日の試合で左ふくらはぎを痛めた。ヤンキースの三塁手の最有力候補だったが、またしてもレギュラーシーズン前に負傷してしまった。

これにより、アーロン・ブーン監督にはいくつかの選択肢が生まれる。

  • オズワルド・カブレラ:昨季は捕手と中堅を除く全ポジションを守ったスーパーユーティリティ選手で、三塁でも74試合に出場。
  • オズワルド・ペラザ:マイナーリーグを中心にプレーしたが、メジャーでも4試合に出場。内野ならどこでも守れるスイスアーミーナイフのような存在。
  • パブロ・レイエス:昨季はレッドソックスとメッツで内野4ポジションすべてを守った。

また、ジョービット・ビバスも候補ではあるが、現在肩の違和感で調整中。

ブーン監督はこの3選手を含め、状況を見極めていくと語った。

「DJの状況に関係なく、オズワルド(カブレラ)を三塁の選択肢として考えていた。特に右投手相手ではね」とブーン監督。「今後の展開次第だが、ペラザがプラトーン要員として存在感を増す可能性もある。これは春季キャンプだけでなく、その先も見据えた話だ。」


カブレラはルメイヒューの負傷で出場機会が増える可能性があるものの、それが理由で試合に出るのは望んでいないと語った。

「当然ながら、こういう形で試合に出るのは嬉しくない」とカブレラ。「DJはチームにとって本当に重要な選手だから、彼のケガは残念だ。でも、自分は自分の仕事をするだけ。どこでプレーすることになっても準備はできている。」

26歳になったばかりのカブレラは、昨季打率.247、出塁率.296(109試合)を記録した。スイッチヒッターの彼はブレイキングボールに対してやや苦戦しており、スイングミス率はカーブ・スライダー:22.9%、速球:16.4%というデータがある。昨季の8本塁打のうち7本は速球に対するものであり、速球に対する長打率は.408だった。一方、オフスピードピッチ(チェンジアップ等)には強く、打率.306、三振はわずか8回に抑えている。


カブレラの対左投手の成績は、ブーン監督の起用法に大きく影響する。昨季、カブレラは左投手に対して打率.190(79打数)だった。日曜日の試合では、昨季左投手相手にわずか2個しか選ばなかった四球のうちの1つを選び、オフシーズンには右打席でのスイング改良に取り組んできたと語った。

課題は「忍耐力」だ。彼の四球率は 6.4% しかなく、追いかけるスイング(チェイス率)は29.6%に達している。

「とにかく、打席でボールの軌道をしっかり見ることを意識している。」とカブレラ。「一打席ずつ、できるだけ良い内容にすることを目標にしている。」

一方、ペラザはキャンプ序盤から打撃で良い印象を与えている。12打数4安打(打率.333)と好調で、日曜日の試合では三塁で先発し、3打数1安打を記録した。

ブーン監督もペラザの状態に好感触を持っている。

「彼のプレーぶりには好印象を持っている。」とブーン。「フィールド上でのエネルギーを感じるし、それは大事なことだ。彼の守備力も際立っているし、打席でも良い結果を残している。今後の三塁争いに十分絡んでくるだろう。」


24歳のペラザは、昨年 マイナー3階級で16本塁打、63打点を記録し、そのうち13本はトリプルAで放った。一方でメジャー74試合の通算打率は.216、三振は62回と課題も残る。

ブーン監督は、ペラザのポテンシャルを評価しつつも、一貫性の重要性を指摘した。

「彼には才能がある。」 とブーン監督。「スイングの調整をしてきたが、将来的にどんな選手になれるか、その片鱗を見せている。長打力もあるし、走力もあるし、守備は本当に素晴らしい。 あとは、与えられた機会を生かし、日々自分を証明すること。一貫したパフォーマンスを見せられるかどうかが、選手としての分かれ道になることが多い。」

引用元:mlb.com

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