脅威のパフォーマンス!! ヤンキース・ジャッジが圧巻の3本塁打

MLB ヤンキース アーロン・ジャッジ

ニューヨーク — 土曜の午後、アーロン・ジャッジが最初の打席に入ったとき、すでに観客は大いに沸いていた。というのも、ポール・ゴールドシュミットとコディ・ベリンジャーが、ネスター・コルテスの初球と2球目をそれぞれホームランにしていたからだ。そしてヤンキースの主将ジャッジは、その勢いに続いて歴史を作った。3者連続のホームランを放ち、さらにこの日には多くの打撃の見せ場が待っていた。


ジャッジはキャリアで3度目となる1試合3本塁打を達成。グランドスラム(満塁本塁打)と2ランも含め、ヤンキースが球団新記録となる1試合9本塁打を放ち、ヤンキー・スタジアムでブリュワーズを20対9で圧倒した。

「ブリーチャー・クリーチャーズ(外野席の熱狂的なヤンキースファンたち)が飛び跳ねているのを見ると、打席に入る前に少し息を整えないといけないんだ」と、自己最多の8打点を記録したジャッジは語った。「心拍数も上がるし、間違いなく楽しい瞬間だったよ。」


ジャッジのこの日3本目の本塁打は4回に飛び出し、これでヤンキースは1試合8本塁打の球団記録に並んだ。この記録は過去に2度達成されており、1939年6月28日(対アスレチックス戦)と2007年7月31日(対ホワイトソックス戦)で記録されている。

さらに7回には、オズワルド・ペラザが代打で2ランを放ち、ヤンキースはこの日9本目の本塁打をマーク。他に1試合で9本塁打以上を記録したのは、1987年9月14日にメジャー最多記録の10本塁打を放ったブルージェイズ(対オリオールズ戦)と、1999年9月4日に9本塁打を放ったレッズ(対フィリーズ戦)の2チームのみである。


「いやあ、なんというパフォーマンスだ」と語ったのは、1999年のレッズ戦で自身も本塁打を放っていたヤンキースのアーロン・ブーン監督。「ちょっと奇妙でクレイジーな試合だったね。もちろん、もっとしっかり守らないといけないけど、素晴らしい打席がたくさんあった。勝ててよかったよ」


そう、ブーン監督がほのめかしたように、この試合でヤンキースは5つのエラーを犯すなど守備が雑だった。そのため、左腕マックス・フリードはヤンキースでのデビュー戦で16点もの援護を受けながらも、4回2/3で降板し勝利投手の権利を得られなかった。ただ、その乱れを打線が救った形だ。

昨年58本塁打を放ち、自身2度目のアメリカン・リーグMVPに輝いたジャッジは、ゴールドシュミットの先頭打者アーチ、そしてベリンジャーによるヤンキース初本塁打に続き、今季初アーチを放った。ヤンキースが試合開始から3者連続本塁打を記録したのは、球団史上初の出来事となった。


「まさに『バン、バン、バン』って感じで、あっという間に3点リードしてた」とベリンジャーは語った。「すごくワクワクしたよ。この打線が好きだし、この層の厚さも、このロッカールームにいる仲間たちも本当に気に入ってる。」

オースティン・ウェルズもコルテスからソロ本塁打を放ち、ヤンキースは1回に4本のホームランを記録。これは球団史上初の快挙だった。


「もう全部見たと思っても、実際はまだまだだな」とブリュワーズのパット・マーフィー監督は語った。「今日はまさにその日だったよ。3球で3本塁打だなんて、本当に?って感じだ。普通なら、そういうのは夢だと思って目が覚めるよね。『そんなこと現実に起こるわけがない』って。」

アンソニー・ボルピーは2回に3ランを放ち、ジャッジは3回にメジャーデビュー戦となったルーキー左腕コナー・トーマスから自身9本目となる満塁本塁打を放った。


ジャズ・チザムJr.も3回に本塁打を放った。ヤンキースは3回終了時点で7本の本塁打を記録し、これはメジャーリーグの新記録となったと、サラ・ラングス氏が伝えている。

「リードを奪ってからは、ダグアウトでの話題は『とにかくいい打席を続けよう』ということだった」とゴールドシュミットは語った。「何が起こるかわからないからね。」

ジャッジのこの日3本目となる本塁打は4回にトーマスから放たれた2ランだった。ヤンキース史上、1試合4本塁打を達成したのは1932年6月3日にフィラデルフィアで記録したルー・ゲーリッグただ一人だ。試合終盤にあと2度打席が回ったジャッジに、チームメートたちは「鉄馬」ゲーリッグに並ぶことを期待していた。


「(ジャッジが)春季キャンプ中も、シーズン中も毎日どれだけ努力しているか、その姿を見ていればわかるよ。そしてチームメイトとしても素晴らしい。だからこそ、ああいうパフォーマンスができるんだ」と、フリードは語った。「彼が打席に立つたびに、常に脅威なんだ。」

6回、エルビス・ペゲーロと対戦したジャッジは、“3本目”には届かず、右翼フェンス直撃のタイムリーツーベースに“落ち着いた”。そして8回、かつてのチームメートであるジェイク・バウアーズ(この日は野手登板)と対戦し、スローカーブを捉えるも、左翼への大飛球に終わった。

「打席に立つ前のジャッジに冗談でこうやって(自分の肋骨を指しながら)ジェスチャーしたんだ」とバウアーズ。「自分の最高のカーブを投げたよ。いい当たりにはされたけど、トップスピンがかかってたし、これはフェンス越えないなってわかったよ。」

ジャッジは、1試合3本塁打以上を3度以上記録した4人目のヤンキース選手となった。ほかは、ルー・ゲーリッグ(4回)、ジョー・ディマジオ、アレックス・ロドリゲス。

「特別なグループに名を連ねられたのは光栄だよ」とジャッジは語った。「彼らが野球界で成し遂げたこと、築いてきたキャリアを思えば、本当に特別なこと。でも僕の物語はまだ終わっていない。このリストにもっと追加していくつもりだよ。」

ブライアン・ホック:MLB.comヤンキース担当
引用元:mlb.com

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