クレイグ・キンブレル マイナー契約でブレーブスと合意

MLB ブレーブス クレイグ・キンブレル

ノースポート(フロリダ州)発 — クレイグ・キンブレルが、自身のキャリアが始まった場所に戻り、現役生活の延長を目指しています。

関係者によると、キンブレルはブレーブスとマイナー契約に合意しました。この契約がメジャー契約に切り替われば、年俸200万ドルを受け取ることになります。球団からの正式発表はまだありません。


キンブレルは2010年から2014年にかけて通算186セーブを挙げ、ブレーブスの球団最多セーブ記録を打ち立てました。36歳となった現在、かつての圧倒的なリリーバーとしての姿は見られませんが、復調すればアトランタのブルペンに空いている穴を埋める戦力となる可能性があります。

昨年はオリオールズで57試合に登板し、防御率5.33と苦しみ、9月にDFA(戦力外)となりました。その後、スプリングトレーニングの期間中にいずれの球団とも契約していなかったため、今季はトリプルAグウィネットでのプレーに向けて調整を進める予定です。

現在、ブレーブスのブルペンで開幕ロースター入りが確実なのは、守護神ライセル・イグレシアス、セットアッパーのピアース・ジョンソン、左腕のディラン・リーとアーロン・バマーの4人です。デイズベル・ヘルナンデスもほぼ確実視されており、エニエル・デロスサントスとヘクター・ネリスの2人は非ロースター招待選手ながら残りの3枠のうちの2枠を争う存在です。残る1枠にはロングリリーフ要員が起用される可能性があります。

ブレーブスはレギュラーシーズン開幕から7日連続で試合が組まれているため、AJスミス・ショーバーをロングリリーフまたはスポット先発要員として起用する構想があります。スミス・ショーバーが先発を務めた場合、イアン・アンダーソンがロングリリーフを担うことになるかもしれません。


キンブレルは、MLB史上屈指の実績を誇るクローザーであり、将来の殿堂入りが期待される選手のひとりです。今回の契約により、ブレーブスはそんな名クローザーとの再会を果たしました。キンブレルは通算9度のオールスター出場経験を持ち、直近では2023年にフィリーズの一員として選出されました。また、ナ・リーグとア・リーグの両方で「最優秀リリーバー賞(Reliever of the Year Award)」を受賞しています。2014年にはブレーブスで「トレバー・ホフマンNL最優秀リリーバー賞」を、2017年にはレッドソックスで「マリアノ・リベラAL最優秀リリーバー賞」を獲得しました。

2025年シーズン開幕時点で、キンブレルは通算440セーブを記録しており、これはMLB歴代5位の数字です。また、現役クローザーではケンリー・ジャンセン(447セーブ)に次ぐ2位に位置しています。

■MLB通算セーブ数ランキング 1位 マリアノ・リベラ:652セーブ
2位 トレバー・ホフマン:601セーブ
3位 リー・スミス:478セーブ
4位 ケンリー・ジャンセン:447セーブ
5位 クレイグ・キンブレル:440セーブ

さらにキンブレルは、通算1,265奪三振を記録しており、これはリリーフ投手として歴代3位の数字です(1位はホイト・ウィルヘルムの1,363、2位はグース・ゴセージの1,340)。また、500試合以上に登板したリリーバーの中では、アロルディス・チャップマン(14.9)に次ぐ歴代2位となる14.1奪三振率(K/9)を誇ります。


キンブレルはリーグ最多セーブを4度、メジャー全体で最多セーブを1度記録しています(キャリア最高の50セーブを挙げた2013年)。ただし、最後に最多セーブを記録したのは10年前のことです。また、40セーブ以上のシーズンは通算5度あり、これはマリアノ・リベラ(9度)、トレバー・ホフマン(9度)、フランシスコ・ロドリゲス(6度)に次ぐ歴代4位です。さらに、30セーブ以上のシーズンは8度記録しています。

キンブレルは、これまでに5つの異なるチーム(ブレーブス、レッドソックス、カブス、ホワイトソックス、フィリーズ)で9度のポストシーズンを経験しており、2018年にはレッドソックスの一員としてワールドシリーズを制覇。ドジャースとのワールドシリーズでは、4勝のうち3勝をセーブで締めくくりました。

なお、最近のポストシーズンでは苦しい展開もありました。2023年のフィリーズ時代、キンブレルはナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)でダイヤモンドバックス相手に2敗を喫し、フィリーズは敗退。その後、オリオールズと契約しましたが、2024年シーズンは不振に苦しみました。

キンブレルは、2010年から2018年までの9年間で、通算1.91防御率、セーブ成功率90.8%(367機会中333セーブ)という圧巻の成績を残しました。しかし、2019年以降は通算防御率3.90、セーブ成功率80.1%(137機会中107セーブ)と、やや成績を落としています。

キンブレルは、2008年MLBドラフトでブレーブスから3巡目指名を受け、同球団に入団しました。2015年の開幕直前にパドレスへトレードされましたが、これはブレーブスがB.J.アップトンの契約を整理するためのものでした。このトレードで得たコンペンセーション・ラウンドの指名権により、ブレーブスは現在の主力であるオースティン・ライリーを指名しました。

デイビッド・アドラー:MLB.comレポーター
マーク・ボウマン:MLB.comブレーブス担当
引用元:mlb.com

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