シカゴ発 — 「MLB本塁打王争いもそろそろ終息か」と思われたその矢先、タイラー・ソダーストロムがまたやってのけた。
火曜日に今季3度目の1試合2本塁打を放ち、単独トップに躍り出たアスレチックスの若き主砲。しかし、木曜の早い時間にマリナーズのカイル・ラリーが今季8号を放ち、一時は並ばれていた。
だが、その30分後には再びソダーストロムが単独トップに返り咲いた。
ホワイトソックス戦の7回2死、カウント3-2から相手中継ぎブランドン・アイザートの甘く入ったスライダーを捉え、右中間のアスレチックスブルペンに飛び込む今季第9号ソロ本塁打を放った。飛距離は374フィート(約114メートル)だった。
この一発により、リーグ単独トップのホームラン9本目。圧巻のパワーで、再び主役の座を引き寄せた。
ソダーストロムの信じられない快進撃は止まらない。これで今季第9号本塁打となり、シーズン開幕から19試合以内に23歳以下の選手が記録した最多本塁打数に並んだ。
この歴史的な記録に名を連ねているのは、以下の4人:
- コディ・ベリンジャー(2019年)
- ブライス・ハーパー(2016年)
- オースティン・カーンズ(2003年)
- ジョージ・スコット(1966年)
つまり、ソダーストロムは史上5人目。いずれもインパクトある若きスラッガーばかりであり、ソダーストロムのこの数字がいかに異次元かを物語っている。
まだ23歳、シーズン序盤とは思えないこの活躍に、MLB全体が注目を集め始めている。
アスレチックスの球団史においても、タイラー・ソダーストロムの快進撃は歴史的だ。
彼は、シーズン最初の19試合で9本塁打以上を放った球団史上5人目の選手となった。
📚 アスレチックス球団史:開幕19試合以内の本塁打数ランキング
1位タイ:クリス・デービス(10本)/2019年
1位タイ:ボブ・サーブ(10本)/1958年
2位タイ:タイラー・ソダーストロム(9本)/2025年
2位タイ:マーク・マグワイア(9本)/1992年
2位タイ:レジー・ジャクソン(9本)/1974年
🔎 注目ポイント
- レジェンドたちと肩を並べた:マグワイア、レジー・ジャクソンといった球史に名を残すスラッガーと並ぶ数字。
- 1958年の記録にも迫る:ボブ・サーブはカンザスシティ時代の記録であり、60年以上前の快挙に並ぶ形。
このままのペースなら、球団史上最多記録の更新も視野に入る。シーズンはまだ始まったばかりだが、ソダーストロムはすでに“球団の顔”としての存在感を放ち始めている。
マルティン・ガレゴス:MLB.comアスレチックス担当
引用元:mlb.com